19
目が覚めると泣いていた。
また同じ夢だ。
隼人が亡くなって今年で10年。
私はいまだに隼人の死から立ち直れないでいる。
私は高校を卒業して東京の大学に行った。
大学を卒業してからもこっちで就職して、地元にはほとんど帰っていない。
地元の友達とも会っていない。
過去を思い出すのが辛すぎて、全て18の時に置き去りにしてきたままになっている。
シーナ君はあの日以来、まともに話すことも無かった。
私が避けるようになったからだ。
あの時、彼に自分勝手な気持ちをぶつけてああいうことになってしまった。
しかも隼人が亡くなった日に!
後から罪悪感が津波のように押し寄せてきた。
隼人の事を思うと死にたくなった。
私は自分が嫌でたまらなくなった。
あんなに大事にしてくれていたのに!
あんなに愛してくれていたのに!
シーナ君はそんな私を心配してくれて、何度となく話しかけに来てくれた。
しかし私は彼を拒絶した。
シーナ君に会う資格は無いと思った。
私はシーナ君の存在を無視するようになった。
次第に彼も私に話しかける事は無くなった。
そして彼はブログの更新を止めた。
最後の写真は、美しい桜だった。
その写真はあまりに美しすぎて、私は声をあげて泣いた。
卒業後、彼がどうしているのかは知らない。
きっと知らない方がいい。
隼人の為にも、私の為にも…。
そしてシーナ君の為にも…。




