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「そこから見える工場の風景がすごく良くてさ、今度一緒に撮りに行かない?」
通学途中、隼人は見つけてきた撮影スポットを自慢げに話していた。
彼は小学校から一緒で、父親同士がカメラ友達だ。
小学校の時、私と隼人の母親がPTA役員をしていて、イベントなどで力仕事がいる時、父親も駆り出されていた。
その時、父同士がカメラが趣味ということが分かり、それ以来一緒に撮影に行っている。
たまに私も連れて行ってもらうことがあって、同じように一緒に来ていた隼人と仲良くなった。
そして私たちも自然と写真撮影をするようになって、今では父親抜きの二人で撮影に行ったりしている。
そんな彼から夏休みの終わりに告白された。
近所の川で毎年行われている花火大会の撮影に行こうと誘われて、会場から少し離れた高台に二人で三脚を立てて撮影した。
多重露光でたくさんの花火を一枚に納めたくて、その日は初めての挑戦だった。
隼人は予め撮影の仕方を学んできてくれた。
息をするのを忘れるくらい熱中している最中、「お腹空いたね」くらいの何てことない温度で「来佳が好きだ。」と彼に言われた。
そして私たちは付き合うようになった。
中三の夏休みだった。




