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「瑠香~! 後で連絡するわ~!」
真宙は去っていく彼女に言った。
「追っかけなくていいの?」
私は恐る恐る聞いた。
「追っかけるもん? やっぱ。」
真宙はまだ眠いのか、目を擦りながら言った。
「普通はこの状態だと誤解されるよね…」
「そっか…。ま、とりあえず俺、コーヒー飲みたい。坂井も飲む?」
そう言うと、真宙は奥へ引っ込んで行った。
ドアは開けっ放しだし、このまま帰るのもどうかと思うので、とりあえずコーヒーだけご馳走になろう。
私はこの状況に違和感を覚えながらも真宙の部屋へお邪魔した。




