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お陰様で、裕一郎への愛が完全に消え失せた。


何が妻とは冷めきった関係じゃ! 


しっかり子供まで作ってんじゃん! 


しかも私が見たこともない高級品をプレゼントしおって! 


私にプレゼントなんか一回もくれたこと無いくせに! 


しかもこっちはデート代も毎回払ってやって、おのれの為に車まで買ったっつーのにっ! 


おまえの為に使った金と時間を返しやがれ!


「悔しぃーーーーーーーーー!」


「デハ コレヨリ 目的地ヘ 向カイマス。」


「え? 目的地はここに設定してたはずだけど?」


「希望ルート ヲ オ選ビ ニ ナッタノデ、新規目的地ヘ ナビゲーション サセテ イタダキマス。」


ナビはそう言うと、新しいルートを示した。


「ちょっと、どこに行くつもりなの? 私はもう帰りたい!」


「目的地ヘ 着クマデ ナビ ハ 取消ガ 出来マセン。デハ、一ツ目ノ 信号ヲ 左折シテ下サイ。」


「何なのよ!」




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