表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/262

3



 そもそも僕が美容師になろうと思ったきっかけは姉だった。


僕の姉は背が高くモデル体型で、キリっとした切れ長の目のクールな美しい人だった。


と僕は思っていた。


その姉が、中学になったころから自分に対するコンプレックスに苛まれるようになっていった。


学校でモテるのは、たいてい二重の目が大きくて可愛い系の子だ。


姉は自分の一重を気にしだした。


何人かの同級生の男子から、キツネ顔とか大女とからかわれたりしていた。


姉は少しでも背を低く見せようと猫背になって、髪形もいわゆる可愛い系に徹し、アイプチで二重になるようにがんばっていた。


しかしそれは全く彼女に似合わなくて、むしろ滑稽に見えた。


次第に男子だけでなく女子からもからかわれるようになっていった。


高校に上がる頃には、子供の頃の明るかった姉とは想像できないくらい、暗く内にこもるようになっていった。


僕は悲しかった。


姉がからかわれることももちろんだけど、それ以上に自分で自身の美しさを否定して、世間の基準に合わせてそれを消し去ろうとしていることが悲しくて堪らなかった。


弟の僕が姉のコンプレックスに触れるのは許されないような気がしていたけど、でも我慢の限界だ。僕は意を決して姉に改造させてくれと頼み込んだ。


姉はこの狭い日本の価値観の中に囚われるべきじゃない! 


海外のアジア系モデルを目指すべきだ! 


僕は姉をミステリアスかつゴージャスな女へと変身させた。


そうだ…。今思えばあの時からだったな…。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ