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次の週末、沢井さんと山へ行った。
この日の為に奮発して山ガールファッション一式を買った。
沢井さんは上機嫌だ。
しばらくの間は傾斜も大した事はこと無くて、根性無しの私でもなんとか付いていけていた。
「…実はね…別れた元妻は、登山が大嫌いな人だったんだよ。登山だけじゃなく、アウトドア全般。いや、運動関係一切ダメだったんだ。都会でショッピングや食べ歩きをする方が大好きな女性だったんだ。出会った当初は彼女も登山が好きって言っていたんだけどね…」
…すみません。私も同類です…。
「やっぱり同じ趣味じゃなきゃ、長続きしないよね…って、あれ、穂香ちゃん?」
私はすでに息が上がっていた。
途中から傾斜が急になり、木の根や岩につかまりながら登る場所が多くなってきたのだ。
足取りが重い。
リュックサックの重みに耐えられない…。
沢井さんは、この程度は全く問題ないみたいで、むしろ何故私が気分悪そうにしているのかわからない風だった。
あぁ…もう、限界だ…。
「沢井さん…あの…。」




