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「絵美香! おまえ…俺の事、そんな風に思ってたの? 汚い言葉使って下品な女だな。もういい! 金輪際、俺に近づくな!」
裕一郎さんが去っていく。
待って!
私は彼を追いかけようと車から出ようとした。
しかしドアは頑として開かなかった。
「何で? 何でよ! 今、彼を追いかけないと私たち終わってしまうじゃない!」
私はハンドルを叩きながら泣いた。
「画像ガ 検出 サレマシタ。」
ナビが言った。
そしてナビの画面にSNSらしき画像が浮かび上がってきた。
いかにも高級そうなレストランで家族らしき集まりの集合写真。
真ん中に年配の夫婦らしき二人が並び、その横に…裕一郎さん?




