ぬるま湯をおよぐ
今年もまたやってくる
ぬるま湯をおよぐような夏
日に当たり、ぬくまった水たまりに入れた手のひらのように、
気持ちのわるい熱に全身を包まれながら、
また暑い夏の日々を過ごすのだ
記憶の中の
カラりと晴れた夏の空
子供のころの夏
今のような、
うだるごとき気持ち悪さではなく、
暑くても、清々(すがすが)しさを感じた気がするのは、
懐かしき思い出だからだろうか
子供の頃、
懐かしき友人や、
今は亡き従兄弟と過ごした夏
このぬるま湯をおよぐような夏も、
あの夏のように、
懐かしむ日が来るのだろうか
たぶん、
きっと
あの頃の入道雲や、
夕立のように