大好きな君の名前
こんにちは。
夜鳥 澪です。
お久しぶりです。今回は悲恋?を書いてみました。
最後までどうぞ世界観にはまり込んでいただきたいと思います!!
それでは、下のほうへどうぞお進みくださいまし。
―――ねえ、君は自身の名前の意味を知っているかい?
僕が君と初めて出会った日、君は突然話しかけてきた。僕はとても驚いたんだよ。
君の問いかけに答えた僕も僕だと思うけれどね。
―――そんな事、昔…小学生のときに親から聞いたから知っているよ。
僕の名前は”彼方”。
意味は彼方にいる大切な人を見つけられるように……そう言う意味。
両親が付けてくれた大切な僕の名前だ。
君は?
僕は、この時からもう君に惹かれていたんだと思う。
君はどうだったか分からないと思うけれど、あの日君は逆光でとても綺麗に見えたんだ。
だって、君の名前が君の名前が輝いて聞こえたから……。
―――私の名は”巴”。
意味は……。
君が付けてくれないか?
私は名の由来を知らないんだ。
色々あってね。
巴の出した問いかけの答えはまだ探し途中。
でも、君の輝く名前にぴったりなものを僕が何年かかっても……探し出すから。
君はこの冬、がんが見つかって笑いながら僕に話したよね。
それも末期がん。
涙を出さないように君は笑っていたね。
いつもいつも……。
君といた十ヶ月……最後だと分かった一ヶ月。
その時初めて君の事が好きなんだと分かって焦った。
翌日の夕方―――静かな病室で気持ちを君に伝えた。
―――答えは出た?
君は僕に微笑みかける。
―――ううん。残念ながらまだ。
でも君に伝えたいことが一つ有るんだ。
君は何を改まってどうしたのかと僕を見る僕は君に何と言えばいいのか…よく…わからなくて、君に笑いかけるくらいしかできなかった。
君は僕に語り掛ける。
―――君は私といて幸せだったかい?
―――僕は、君と出会えて……君と過ごせてとても幸せだったよ。巴。
君の口から紡がれていく一つ一つの言葉が僕の胸に残っている。
巴は、この2日後……僕の目の前で息を引き取った。君は、最後まで笑顔で僕の隣にいてくれた。僕は―――。
1年後―――僕は君に……僕の考えた、名前の意味を君に伝えたいと思う。巴、長く待たせてごめん。今、君の元へ行くよ―――……。
最後までお読みいただきありがとうございました。
どうでしたか?
少年は、どうなったのでしょうね?
連載中のあと二作品も読んでいただけると幸いです。