中島 徹編
さてさて、僕的にはだいぶ面白くなってきましたがどうでしょうか?
そしぼくに関してはほんとに好きな作品のうちの一つなので少しでも流行ってもらえたら幸いですね
わたしは、誰かに従って生きていかなければ生きていけない。
誰かの下について、誰かの面倒を見て、誰かのためだけに生きていかないといけない。
わたくし、中島徹は林家に仕える執事のような仕事をしている。
今日も真里菜お嬢様のずっとそばにいてお嬢様のすべてをサポートしている。
勉強に、遊びに、相談に・・・いつもいつもお嬢様の話を聞くのが大好きで、楽しく聞いていた。今日はお嬢様と一緒に遊園地に行って楽しく・・・
「ねぇ、何してるの?」
わたしの日課である日記を書いているときに後ろからいきなりそんなお嬢様の声がした。
「いえ、いつものように日記を書いていました」
「ふーん、中島もまめな男ね。まぁ真面目でまめなところも好きよ」
そういうとお嬢様は少し頬を赤らめながら目をそらした。
お嬢様、とてもかわいらしいで・・・いかんいかん、執事がそんなことを思ってはいけない。執事はお嬢様のサポートをする身、そんな無粋な考えしては絶対にいけない。
私は、いつもそんなことを思いながら生活をしていた。
「ねぇ、中島。明日はやっとパパとママが帰ってくるのよね」
「そうですね、旦那様と母上様が帰られる予定になっております」
そう、明日は久しぶりにお嬢様のご両親が仕事から帰ってくるとても大事な日なのであった。
「それでさ、明日パパとママにプレゼントを買おうと思うの。どう、すごくいい案だと思わない?」
「そうですね。きっと旦那様も母上様も喜ばれると思われますよ。」
私は、そういいながらお嬢様が食べ終わった晩餐の食器を直していた。
「うーん、何をプレゼントしようかしら・・・」
「お嬢様がプレゼントするものだったら何でもうれしいと思われますよ」
「それじゃ駄目なの!!!もっとこう、派手で両方ビックリして膝が砕け散るようなプレゼントがいいなぁ」
お嬢様は金槌でもプレゼントする気なのでしょうか。そんなツッコミを心の中で華麗に決めて私は笑った。
「ふふ、それはホントに楽しみですね。どんなプレゼントをするか私も少し気になってきました」
「なら、明日の放課後。迎えに来た時に雑貨屋さんによって何か素晴らしいプレゼントになりそうなもの二人で考えましょうよ!!」
「そうですね、旦那様方が帰ってくるまでに少し時間もありますしそうしましょうか」
「ふふふ、明日が楽しみね」
「えぇ、私も楽しみです。ささ、夜も遅いですし早く宿題して睡眠をとりましょう」
「うへぇー今日はいっぱい宿題あるんだよねぇ、中島―手伝ってー」
「いけませんよ、宿題は自分でするものですから」
「もぉ、ケチ!!」
あぁ幸せだ、私は今すごく幸せだ。お嬢様とも仲良くできているし毎日が楽しい。お嬢様の下につけてわたくしは幸せだ。
そして次の日、私は言われたとおりに放課後近所の雑貨屋に行くことになった。
「ねぇねぇみてみて!!大きなリンゴを持ったクマの人形よ」
「そうですね、とてもかわいらしいです」
「こっちには、ブドウの形をしたピアス」
「ほうほう、こんなものがあるのですね」
「今度はミカンの香りのする香水ですって」
「あの、お嬢様。お言葉ですがなぜそのように果物にこだわるのでしょうか?」
「まったく、中島はわかってないわね。私が好きなものなのだからパパもママも多分大好きなはずよ、こういうものを」
この人、多分プレゼントというものをあまり理解できてないのかなとその言葉を聞いて思った。
「さーて、まだまだいいもの探すわよぉ」
「お嬢様すみません、私はちょっと疲れてしまったので先に車で仮眠をとっておきますね」
「えー、折角一緒に見れるのにぃ」
「途中で事故でも起こしたら大変なので」
「わかったわよ、じゃぁ行ってきなさい」
「ありがとうございます」
わたしは、最近の疲れがどっと来たのかいきなり眠気が襲ってきた。
車に着くと、死んだかのように眠りについた
何時間かたったのか、お嬢様がこっちに大きな荷物を持って帰ってきてた
「じゃーん、今さっき見たやつ全部買っちゃった」
「お、おやおや」
これが属に言う「セレブ買い」というものなのかもしれない。下手したらこの店ごと買うんじゃないのかというくらいに買い物をして店を出た。
「これで、パパとママ腰抜かしてバク中とか披露してくれるかしら」
「お嬢様、昨日より随分とハードルをあげましたね。というか腰を抜かした人間は流石にバク中はできないと思われますよ」
そんな馬鹿な話をしながら家に帰った。
そして、予定よりもかなり遅れて家に帰った。どうしよう、もう多分旦那様たちは帰ってきているくらいの時間だ。そんなブルーなことを考えながら家の玄関の前に立った。
ドアをあけようとした瞬間何か不自然な気がした。
「お嬢様、少し下がっていてください。何か変な気がします」
「なによ、いつもと変わらない私の家じゃない。そんな馬鹿なこと言ってないでさっさと中に入るわよ」
・・・そうだ、気づいた。鍵が開いているのだ。普段なら玄関の前にちょっとした門があるのだがそこに鍵がかかっていなかったのだ。いつもならチェックするはずなのにどうして。
だが、気づくのが遅かった
「いやぁああああああああああああああああ」
それはお嬢様の悲鳴だった
「お嬢様!!!」
ホントに遅かった。お嬢様の目の前で旦那様と母上様が血だらけになって倒れていた
「パパ、ママ!!!どうして、どうしてこんなことが」
「お嬢様、落ち着いてください。生きているかもしれないですので」
そういうと、私は脈を計った。だが、予想は腹が立つくらいに的中していた。
やはり脈はなかったのだ。
「パパ、ママ・・・うあああああああああああああああん」
「お嬢様、ホントに申し訳ございません」
わたしはそういいながらお嬢様の背中をさすることしかできなかった。
そして、わたしたちの心に深い傷を負わせた「林家強盗殺人事件」から月日がたちお嬢様は近所の医学系の大学に進学された。
わたしはという昔と変わらずずっとお嬢様の隣で完璧なサポートをさせていただいていた。そんなある日、わたしの中で最もといってもいいほどの事件が起きた。
いつものように晩餐に備え準備をしていると少し元気のないお嬢様が帰ってきた。
この頃彼氏殿と不仲でかなりストレスを抱えていたらしいが、いつもよりかなり元気のなさそうなお嬢様の姿がそこにはあった。
「お嬢様、どうされました?何か嫌なことでもありましたか?」
「ごめん中島。今は一人にさせてくれる」
少し不安になりながらも晩餐の支度を続けた。
そして、1時間もしないくらいの時間がたっていきなりお嬢様が上の部屋から降りてきた。
「中島!!!急いで車を出してちょうだい。行先は車に乗ってから教えるから、早くしてお願い」
かなり焦っているような感じだった。
私は、お嬢様が言われたとおりに車をだし、とあるビルまでやってきた。
「中島、ごめんね。ちょっとだけ待っていてくれる。すぐ終わるから」
そういうとお嬢様は急いでビルの階段を上って行った。
私は、そのまま車で待つことにし・・・
はっ、しまったあまりの疲れに居眠りをしてしまっていたようだ。
お嬢様が登ってから30分以上したがまだお嬢様は帰ってこない。
ん?何か人だかりができている。住民の話によるとどうやらこのビルで飛び降り自殺があったらしい・・・このビルで・・・お嬢様!!!!
急いでわたしは車から出た、すると血だらけの男が倒れている横に血だらけになったお嬢様の姿があった。
「お嬢様!!!何をされているのですか。急いで救急車を呼びます!!!」
「ごめん中島、失敗しちゃったみたい」
「何を言っているのですか。そんなことより救急車が来るまでじっとしていてください」
10分くらいたつと救急車が来た。
そしてお嬢様と横にいた彼氏殿だとおもわれる男は救急車で運ばれた。
お嬢様は命に別状はなかったようだが、数か所骨折してしまったようだ。
私はそれから毎日お嬢様のお見舞いに行くことにした。お嬢様の大好きな果物を持って。
お嬢様はけがをされているにもかかわらずいつもと変わらずかわいらしい笑顔で私とせっしてくれた。
そしていつも私にある言葉を言ってくれた
「はぁ、早くお屋敷に帰って中島の料理が食べたいな。流石の私も病院の料理はあまり好きじゃない。中島の料理が食べれたらホントに幸せなのになぁ」
いつもいつも別れ際にそんなことを言ってすごくさびしそうな目をするお嬢様を見るのはホントにつらかった。
そんなある日、私がいつものようにお見舞いに行こうと車に乗り病院へ行った。
着いた途端・・・睡魔だ。
旦那様方の死、お嬢様の自殺未遂の時にもいきなり襲われたあの睡魔だ。
「悪運の睡魔」そんな名前で呼んでいたそれはまた自分の体を呪う。
いきなり眠気が来ていきなり眠気が覚める。目が覚めた途端急いでお嬢様の部屋へと向かった。ただ、遅かった。お嬢様の部屋は赤くどす黒い色をした液体で汚され大好きだった果物たちは散乱しまさに地獄絵図のような空間になっていた。お嬢様はというと鋭利なもので首を切られたのか首からあり得ないほどの血を流して倒れていた。
「お嬢様!!!!!お嬢様!!!しっかりしてください!!お嬢様!!!!!」
「あーあ、死んじゃったねぇ」
いきなり、どこからか声がした。
「ここで問題です、林真里菜さんを殺したのは誰でしょうか?」
いきなりこんな時にそんな質問をしてきた「そいつ」に私はひどく腹を立てた
「お前、誰なんだ。どこにいる、答えろ」
「そんなに怒らないで!!!僕は、君の助けになろうと思って言ってるんだよ?」
たすけ、だと?こいつは何を言っているんだ
「とりあえずさ、今日あなた以外に誰がこの部屋に来たか一発でわかる方法があるよ」
そういうと「そいつ」は俺にある作戦を教えた。
かたき討ちというものは嫌いではない。何せ、仇を討つようなことをしたのだから撃たれて当然であるからだ。私は最愛であるお嬢様を殺された恨みは絶対にこの手で晴らしてやると誓った。
「いいねぇ、そういう恨みとか殺意ってもの大好きなんだよね、んで犯人は誰かわかったの?」
「あぁ、わかったとも。犯人はあいつしかいない。ぶっ殺してやる」
そういうと私はナイフを隠してとある場所に向かった。
その場所は生放送をしているテレビ局であった。
そう、お嬢様を殺した犯人は預言者・鮫口稜真。あいつに間違いない。私が殺してお嬢様の仇を討つ!!!!!!
そういうと鮫口稜真が予言をした瞬間後ろからナイフを突き刺した。
そして、騒然とするスタッフを薙ぎ払い逃亡した。
長く逃げているととあるビルに着いた。
ここはお嬢様が自殺未遂をした場所。
誰もいないのを見計らい屋上へと駆け上がっていった。
「さーて、真実をあなたに教える時間だね」
「そいつ」はいきなりそんなことを言い出した
「あなた、睡魔に襲われていた時何をしていたと思います?」
意味の分からない質問だ。睡魔に襲われているときに何をしていたかって、眠っていたに決まっている。
「実はあれ、眠っていたんじゃないんだよね。気を失っていただけ」
「だから、なんだっていうんだ」
「もしさ、仮にだよ。気を失っているときに誰かに動かされていたらどうする?」
「何を言っているんだ!!!いい加減はっきり言えよ!!!」
「じゃあいうけど君ね、二重人格みたいなものなんだよね」
「・・・何をいきなり言い出すかと思うと」
「そして、睡魔に襲われているときに君は記憶がないのはもう一つの感情が動いているから」
「仮に、そうだとして何があるんだ」
「もう一つの人格はね・・・殺意の人格。それは愛している人、尊敬している人、どんな人に対しても殺意で変えそうとする人格」
「おまえ・・・それって」
「真実を言うと、旦那様を殺したのは君自身、お嬢さんをビルから突き落としたのも君。そして、確かにお嬢さんの息の根を止めたのは稜真。だけど、それはあの子が幸せ者だったから。ずっと前から好きだった君に殺されるなんていうバッドエンドが嫌だったから稜真が殺したことになっている」
「おい!!!でたらめいうなよ!!!そんなことがあるわけないだろうが!!!!」
「信じようが信じまいかは君次第だけどもう終焉だよ。」
そういうといきなり背中に激しい痛みが走った。
後ろを振り向くとそこには、血だらけで内臓や骨が少し見えたまさに「即死状態」のけがを負った人間がいた
「不幸だよね、だってさ、あんなに痛い思いしたのに楽に死ねないんだもん」
そういうとその男はわたしに何度も何度ものナイフを刺した
こんなことあり得ない。絶対信じないからな。
そういうと、すべての元凶であるビルの屋上で中島徹は息絶えた。
話はどんどんとつながっていく不思議な体験ができる内容でしたね。さてさて、次の5話は前半の終盤みたいな話ですので期待していてください!!