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滝川 隆二編

てなわけで短編を重ねて一つの物語にしたそして僕らは死んだでございます。

こちらは途中で書いていない作品のうちの一つなのでここでみんなに見てもらったら少しはやる気になるかな都思いましたので投稿しました。

僕が常々から思っていることは「死は美学」です。

どんな人間でも最後には美しいドラマと一緒に死ぬものです。

もちろんハッピーエンドだけがドラマではありません

つらいバッドエンドもドラマです。

まぁそんな話は置いといてぜひぜひ「死は美学」を体験していただけたら幸いです。

第一章 滝川 隆二


僕は不幸だ。

何も楽しくない、何もかも楽しくない、しょうもない人生そして幸せなことも起きない自分に飽き飽きしていた。

そして今、ビルから飛び出して別の人生に飛び立とうとしている。

ついさっき別れたばかりの元カノからもらった靴を脱いで下に見える何の変哲のない世界から消えてやろうと思っている。

僕、滝川隆二は大学生をしていた。子供のころから医学の道に興味があった僕はやっと大学に進学できてホントにうれしい気分だった。物心ついたころからあまり目立たない性格だった僕は、よくいじめの対象なることが多かった。

幼稚園の頃は幼稚園に行った途端3、4人の子供の殴る蹴るの暴行を受けていた。ただそれを誰も止めることはなく汚れた大人どもは俺のことをまるで空気、透明人間のように扱っていた。小学生の時も、中学生の時もトイレで水をかけられたとしても、制服をチョークで汚されたとしても、エアガンの的になったとしても僕を誰も助けてはくれなかった。

そんな自分だが、大きな夢があった。さっきも言ったが医学の道だ。

いじめを受けていた僕は動物や人間の命の大切さというものを人一倍感じていた。

そんなある日、僕が大好きだったおばあちゃんが癌で死んでしまった。

とても悲しくて、涙が止まらなかった。そして、子供ながらにして助けられなかった自分にすごく腹が立った。その日からだ、自分は医学の勉強をして医者になりたいと思ったのは。

そして、やっと医学系の大学に進学できたのだ。そしてその日から僕の人生は素晴らしいものになった。高校まではぼさぼさで長ったらしい髪の毛でよく気持ち悪がられていたが、髪形も変えて、でぶでぶ言われていた体型も必死にダイエットをして痩せた。

そう、そこにはもう昔の自分なんて1割もいなかったのだ。

そうやって、通称大学デビューというものをした俺にはついに「青春」という素晴らしいものが訪れてきたのだった。

入学式も終わり、いざ自分の教室に入ろうと思った途端少し小柄で髪が少し茶色でいかにも「女子大生やってます!!」なんて感じの女の子がこっちを見ていた。

いきなり、悪口かよなんて思っていたらいきなり

「隆二君?だよね!!ほら覚えてる?小学校も中学校も高校も一緒だった林 真里菜だよ?一応幼馴染って奴なんだけど覚えてるかな」

知らんよ!!そんな女知らない!!だいたいなんだよいきなりこんな見た感じ人生の+値を全力疾走してまーすって感じの女の子が俺の周りにいたとかいう発言してんだよ!!しかも小学校と中学校と高校が一緒だと!!ありえん、絶対にありえない。あれだろ、どうせ。俺みたいな童貞豚野郎から遊ぶ金巻き上げる極悪非道な詐欺女に間違いない。

「いや、俺隆二なんて男じゃねーし」

「な~に嘘ついてんの?隆二君って、嘘つく時メガネをくいって上にあげるよね。あと、耳にピアス後見たいなほくろがついてるの知ってるよ?よく先生に注意されないようにとか言ってバカな男子なんかに絵具とかで耳塗られたりしてたよね」

おい、この女探偵かなんかか?癖までもを知ってるような幼馴染がなんで大学生になっていきなりしゃべりだすんだよ。ただ、あまり自分の外見のことを言われたことがなかったので正直少しうれしかった。

「って、隆二君に言いたいことがあったんだった」

「え?何?」

僕はあまり人としゃべったことがなかったのでかすれた声しか出なかった

「えっとその・・・」

いきなり俺の胸に女子大生の女が飛び込んできた

「ホントにごめんね。ずっと、助けてあげようって思っていたんだよ。だけど怖くてさ。見ることしかできなかったの、ホントにごめんね・・・でもね、まさか一緒の大学に行けるなんて思ってもいなかった。だって、ずっと小学校から一緒だったんだよ?こんなの奇跡だよ。それに・・・その・・・」

いつの間にか涙でいっぱいになっている目にいきなり真っ赤になったほっぺが自分の目に映った。

「これから、隆二君といろんな思い出作ろうかななんて思って・・・」

それが彼女との出会いだった。

その言葉を聞いた俺はいつの間にか浮かれていた。やっと、やっと俺にも春が来たんだ!!

そんな感情でいっぱいいっぱいだった。

その時は・・・そう、その時は幸せだったんだ。次第に、いつの間にか会話も減りデートに行くことも泊まりに来ることも減った。彼女どころか友達すらできたことのなかった自分はホントに不安になった。もしかしたら飽きられているんじゃないかとか、もしかしたらもともと遊びのつもりだったのか・・・なんて思うようになってしまった。

そして、そんなある日真里菜からメールが来た。

「隆二さんへ、たくさんの思い出ありがとうね。でも、なんか疲れちゃったよ。ホントに自分勝手でごめん。別れましょうか」

そのメールを見て俺は愕然とした。

彼女だけが生甲斐だったんだ、医学の勉強も捨てて彼女に尽くしていたんだ。それなのに、それなのにひどいよ。あんまりだよ・・・・

そして、僕は自分の住んでいるビルの屋上へと走って行ったのであった。

っと、ここまで興味もなくしょうもない自分の話をしてきました。

でも、もうめんどくさいんです。だって、これから僕死ぬんだもん。

幸せというものは毒なんだなって本気で思ってしまった。少し手にしてしまったらその中毒になって幸せでないと落ち着かなくなる。昔は幸せじゃなかったのに、そんな自分も忘れて幸せになった自分は幸せじゃないと苦しくてつらくて一人が嫌になる。

だからもうめんどくさいんだ!!!こんな人生。もっと幸せだけがある人生がほしい

じゃあねみんな、ホントに少しの間だったけど楽しかったよ。

じゃあね!!

「やめて!!」

いきなり後ろからそんな声が聞こえた。

「ごめんねりゅうちゃん。私、りゅうちゃんが昔からさんざんなことされていたから守ってあげようって思っていたのに、やっと大学に入ってわたしがりゅうちゃんを守れるって思っていたのに、全然守ってあげれなかった。そしてあんなひどいこと言っちゃった。ホントにごめん、だから自分から死のうなんて思わないでお願い!!」

声の主はもちろん真里菜だ、いつの間にか泣き崩れて顔がぐしゃぐしゃになっている真里菜だった。

「ホントにごめん、これからもずっと一緒だよ」

と言おうとした瞬間だった。誰かに背中を押されたのだ。そして押された体は無造作にもビルから落ちようとしていた。しかも、最愛の真里菜とともに。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ助けて!!!!!」

「真里菜、今まで助けてくれてありがと。君に声をかけてもらえただけでうれしかったよ、死んでも僕のことを覚えててくれたらうれしいな」

というと僕は真里菜を抱きかかえ、自分が真里菜の下に行くような態勢を取った。

そして二人の体は肉の塊のようにビルから地面へと落ちて行った。

はぁ、やはり僕は不幸のようだ

いかがだったでしょうか。

しょっぱなバッドエンドっぽい感じの終わり方でしたが気持ち悪かったですか?

僕はバッドエンド厨に近いのでこういう作品多めですので僕の作品についてきてくださるかたぜひぜひ

絶望などを味わってくれればさいわいですw

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