8話目:ルルの涙と決意
街の外は風が気持ち良く吹いている。マサトが最初にいた草原の近くには森があった。
そう俺たちはその森の奥の方、約30分ほど歩いたとこだろうかそんなところへ現在向かっている。
そこには王女様が俺に頼んできた、依頼のうちの1つのドラゴン退治をするために森の奥の洞窟・ソロマ洞窟へ行くために草原を俺とルルは歩いていた。
「そういえば、意外に遠かったよねあの草原って!」とちょっと疲れ気味に返事をした。
少し間を空けルルは、「もう疲れたの?」と返してきた。
「大丈夫!疲れてないよ。だけど考え事はしていたんだ。」
実際は疲れていた。だがなんとなくだがマサトはルルに弱いところを見せてはいけない気がした。
そういった話しをしている状況下でそう遠くない場所に視界に入ってきた。
「 あっ、森が見えてきたよー。ついに洞窟に行ってドラゴン退治だね!」
となぜかルルはわくわくした表情で立ち止まりこちらに話してきた。訳を聞くと俺の戦うところを見てみたいらしい。
そんな俺も、
「この剣"カラドボルグ"もどれほどの剣なのか知りたいし、そこそこに楽しみだ!ルルは戦えるの?」
と聞くと、ルルはどういうわけか悩んだ様子だった。
「戦いたいんだけどね、精霊使いとしてはまだまだ修行の身だし、武器使えなくてね…」
あははと悔しそうに下を向いていた。
「私は一族のなかで特に落ちこぼれで、精霊も下級精霊一体だけしか扱えないし、武器の扱いも下手だし、そんなこんなでエルフの里の里長から強くなるまで帰ってくるなって言われたの。」
マサトはなぜ、こんな可愛い女の子が戦うために強くならなければならないのかと強く思った。そして聞いてみた。
「ルルは強くなりたいの?」そう聞くと、
「うん!と強くなりたい。里の皆んなに認められたい!」と泣きながら言ってくれた。
「そうか。ルルは強くなりたいんだね!わかった、俺の旅のなかで必ず強くなれるように俺も努力していくから。だから泣くな…。」
マサトが言った言葉がまたルルを泣かせた。
ルルは涙が少しの間止まらなかった。
そしてルルは落ち着きを取り戻し、
「じゃあ行こうかドラゴン退治へ!」とマサトは言い森へ2人は入って行った。
今回の話ではサブタイトルでもちょっとわかるかもしれないですが、ルルの過去に少し触れていきました。
ルルの涙と決意というサブタイトルですが、2人の決意になったと思います。