転生➁
定期テスト地獄
うお、暗い。ここどこだ?うっ…。ネズミ?
見たいな…何だあれ…。こっち来んな!
ていうか…マジでここどこだ…?取り敢えず手を動かそう。うわっ!汚!なんかあるし、つか僕車にひかれて死んだんだよな。じゃなんでこんなとこいるんだよ。
どうしよう。
手を動かして進もうとしてるのに全く進まない。とにかく上へ上へ!
光だ!なんとかここから出れる!
クソ!なにかあって邪魔だ。はぁ…
なんか疲れてきた。鍛えてるつもりだったんだけどな。
所詮陰キャのお遊びレベルだったということか…。クソ…
もうなんか眠い。そりゃそうか。クルマにひかれてるんだからもうそんな体力残ってないよな。死んだと思ったくらいだし。
あれ…なんか影が…。
「□□□□□□□□」
うん?だれか喋ってるのか?何語だよ。
あぁ、眠い。誰でもいいから_。
「□□□haう□くで□□□ろ□か……」
目が覚めると、部屋のような場所に連れてこられていた。おそらく家の一角だろう。外国とかにありそうな家だ。木造の。
あたりを見回すと、椅子、机、そして……
女の人だ。青い髪の、身長は女の人にしては明らかに高いと思う。
僕より全然高い。
もしかして、助けてもらったんだろうか。
それなら何かお礼を言わないと、今は多様性の時代だが髪の色や家の感じとか、
からして多分外国の方だろう。日本語が通じるかは、わからないがせめてお礼くらいは。
「あわわわぁわわ」
へ?嘘だろ。いや、え?
おいまさかしゃべることすらできないような後遺症くらったとかなのか?
まじかよ…。というかやけに体が……
小さい?
「□□□□□□□」
え、なになに。近づいてきて…、何されんの!?
僕は、持ち上げられた。生前40キロ以上あった体を軽々と。
「□□□□□□□□□」
もう、なんとなくわかってきた。これがどういうことかくらい。そして、窓の外をみて確信する。
広大な土地、自然豊かな森、そしてかすかに見える大都市。おそらくここは、
異世界
だ。