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最後の誓い

7月18日改稿しました。

 護衛に囲まれついにワーグ宰相とウィルヘルム教皇が現れた。

「あいつら自ら来たのかついに!」


 ワーグは大声で言った。

「お初だな神族の諸君! 長旅ご苦労。我々の為によく理想郷を見つけてくれた!」


 アローザーは怒った。

「ふざけるなてめえ! 誰がお前らの為にやった!」


「もうそうなる運命なのだよ。どんな世界か分からないが神の理想郷とやらには素晴らしい資源や金の元が多くあるはず。それらを手にすれば私や我が国は! ねえ教皇」


「その通り、無限の恩恵を手に入れ我が国の力はいよいよ盤石となり他国への征服も完全になる。めでたい」


「ふざけるなこのくそ罰当たり野郎!」

「まあ、君達の相手は私達じゃない。この二体だ」


 後ろから七メートルはある黒い竜とゴーレムが現れた。

 ウォレンは言った。

「竜とゴーレムが切り札?」


 ロミイは言った。

「あの二体生物じゃない、生物兵器? まさかロッドロン博士が」

「そうだ! 我々がロッドロンに命じて研究を尽くして完成させた生物兵器だ」


 ロミイが続けた。

「でも機械ではあるけれど内部に凄い悪霊みたいな力を感じる。これは?」


「聞いて驚くな。この二体には魔王の霊が憑依しているんだよ」

「え⁉」


「はーっはっは! 最強の生物機械と魔王の力の合体だ。大人しく降参した方がいいんじゃないか」

 スカーズは小声で言った。

「皆聞いてくれ、あの二体とてつもなく強い。だけど、隙を突いて逃げて入口から理想郷へ行けるかも知れない」


 アローザーは言った。

「それでいいのかよ。仇は討てないぜ」

「考えてる」


 ワーグは言った。

「そうそう、逃げたらこの二体に人間を襲わせるよ」

「何だと!」


 ワーグとウィルヘルムは言った。

「元々君ら神族はここで死ぬ運命だったんだよ」

「いまいましい奴らめ」


 ティルは言った。

「認めたくないけどあの二体とてつもないわ。全く勝ち目がない。ごめんなさいスカーズ、最強戦士になってほしいと頼んだのは私なのに」


 アローザーは言った。

「ここまで来て負けるわけには行かねえだろ」


 俺は思った。

 俺は仇を討ちたいのを抑え理想郷を見つけるのをここまで最優先にして来た。


 でも今の俺は仇討ちと神族と地上の人間を守る、その全てを背負わなければならない所まで来てしまったのかも知れない。


 なら戦う。

 玉砕でなく、勝って皆を理想郷に連れて行くんだ。


 その時父さんの声が聞こえた。

「必ず勝つんだ。逃げてはならん。自覚はしてると思うがお前はもうただ神族を連れて行くだけの役割ではないのだ」


 そして母さんの声が聞こえた。

「死なないで」

「!」


「スカーズ、私は戦うのと逃げるのどちらが正しいかもはや判断が出来ません。でもどうか死なないで」

 母さん、考えが立派なだけでなく死んでまでずっと俺の心配をしてくれたんだ。


 だったら今こそ二人の気持ちに応える。

 戦うんだ。平和を取り戻す!


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