労働場の激闘
「やれ、ガードマンども!」
上長が叫ぶと屈強な警備員たちが来た。
「やってやろうじゃないか」
アローザーは身構えた。
「ガキが、こいつらは戦いのプロだぞ」
警備員の一人がアローザーを思い切り殴った。
しかしアローザーはダウンせずこらえた。
「もう一発だ!」
警備員はさらにパンチを入れたがまだアローザ-は倒れない。
「馬鹿な! 本気で殴ったのにこのガキ一体?」
「俺も一応神族なんでね」
さらに二発撃ち込んできた警備員に一発アローザーは殴り返した。
しかしアシュランは言った。
「ここは逃げるのが先だ! でないと労働者が巻き込まれる!」
「そ、そうだな」
アシュランは煙玉を投げた。
「げほげほ」
「さあこっちだ!」
道を知ってるらしいアシュランの先導で俺達は逃げた。
「こっちで、こう!」
複雑な迷路の様に入り組んだ社内を記憶にばっちり入れたアシュランが案内する。
「もう少しで出口だ」
突然前に大きな壁が下りた。
後ろから上長たちが来た。
「ここは牢屋同然に警備が硬く作られてるんでね。もう逃げられんぞ」
俺は言った。
「暴れた俺達を殺すとか?」
「殺す? そんな事はしないよ。 労働者を失いたくないだけだ」
俺は言った。
「こんなことしてる奴らが法律が許すわけないだろ!」
「我々は誓約と労働法にのっとってここを経営してるんだ。それは労働者達も承認済だ」
「え?」
労働者は答えた。
「はい、最初に全部説明があったんです。それを容認して入りました」
「でもこんな所にいちゃだめです!」
「でも、クロード人が働ける場所はここしかないんです」
「この労働場だけじゃなくその実態を変えなきゃいけないんです! それにはクロード人さん達が立ち上がり協力してもらう事が必要です」
上長は言った。
「暴力で解決しようとした奴らが何が世の中を変えるだ。そんな貴様らの言う事なんか聞いてもらえると思うのか? 差別が横行する中で」
アローザーは言った。
「だったら神族でなくてもクロード人達を理想郷に連れて行ってやる!」
「アローザー!」
「あっ言っちゃった」
アシュランは労働者に金を返した。
「俺は金を受け取ったが返す。金なんてなくとも俺はあんた達を助ける」
「アシュランさん」
その時矢が飛びアシュランに刺さった。
「!」
「裏切者め」
俺の中で怒りが弾けた。
そして室内に雷が落ちた。




