アローザーの過去
2024年7月22日改稿しました。
アローザーは話し出した。
「まあ、色々あってさ」
過去回想、三人称になります。
アローザーは親と共に町に逃げてきたのだが、それは誰かが軍に神族である秘密をしゃべってしまったからだった。
アローザーは友達を作らず一人でいた。
何故なら秘密をうっかり話してしまうからだ。
木の陰で座っている時近所で道具を売る男が話しかけて来た。
「アローザー君は友達と遊ばないのかな?」
「親に友達を作るなと言われてるんです」
「それはどうして?」
「色々話せない事があるんです」
「よし。ちょっと店に来なさい」
案内されたアローザーは男が店内で魔法で道具を生成してるのを見た。
「デフィさんて魔法で道具を作るんですか?」
「うん。昔は技術で作ったり仕入れたりしてたんだが」
「だが?」
「裏切られてね、それで魔法を身に着け道具を作る様にしたんだ」
「へえ! 魔法で! でも、裏切られたって」
「同僚に裏切られて儲けを持っていかれてしまったんだ」
「その人の事恨んでるんですか?」
「恨んでるかも知れんな。でも今はどうでもいい事だ」
「え?」
「儂は親しい人に騙されたりしてもやけになって『もう誰も信じない』と言う考えは持たないと誓ってるんだ。寂しいじゃないかそんな考えは」
「……」
「アローザー君も人に心を開いたり友人を作っても良いだろう」
それからアローザーは友人を増やしていった。
ところが。
数年後、エクスド軍が来た。
「あいつら!」
「アローザー逃げろ!」
舞台は魔法使いがリーダーだった。
アローザーの友人三人は操られ刃物を持って来た。
「皆どうして?」
魔法使いは笑った。
「この私が貴様の友人達に催眠術をかけてやった。友人相手では手が出せないだろう。さあアローザーを殺せ!」
操られた友人達はアローザーに刃物を持ち向かって来た。
そしてアローザーは刺されてしまった。
「あうう」
血が流れながら友人の声を聞いた。
「良い演技だったぞ」
「これでいいですか?」
「え? 友人達と魔法使いが意味の分からない事を言っている」
魔法使いは笑った。
「くっくく。魔法などかけていない。貴様の友人達を買収したのよ。殺すのは簡単だ。だが貴様に裏切られ騙され迫害される対象だと言う事を分からせてから殺したかったのよ」
「……!」
アローザーは悔し涙を流した。
そこへ火の玉が飛んできた。
「え?」
「間に合ってよかった」
そこにデフィがいた。
「アローザー君は儂が殺させん!」
デフィは戦い軍を蹴散らしたが刺され倒れた。
「デフィさん!」
「私の事はいい。早く病院へ行きなさい」
アローザーはデフィを抱き叫んだ。
「俺、騙した友人達も軍の奴らも許せない!」
「怒るのはいい。でも儂は決して人間を皆信じない事はしたく無い。それは必ず寂しく死ぬ事になるだろう。私は君に寂しい死に方をしてほしくないんだ」
「!」
「ぐぐ、俺は辛くても『誰も信じない』と言う言葉だけは言わないよ! そして助けてもらった命大事にするよ!」




