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誰の為に

2024年7月18日改稿しました。

「スカーズ!」

「スカーズさん!」


 薄れゆく意識の中ティルとロミイが来てくれた。

 まさか雷まで跳ね返されるとは思わなかった。

 思い上がりかも知れないけど。


 あの雷は神術でも魔法でもない、天の上の力なんだ。

 だからあれだけは効くと思ってた。


「私が表に立つわ」

「私も!」


 ティルは毅然と、ロミイは叫ぶように言った。

 だ、駄目だ二人共、くっ体が。


「スピード重視のフォームよ」

 さらに軽量化され色も変わったティルのコスチューム。


 ロミイは言った。

「ここでは爆破被害が大きくなるから爆弾は使えない。ティル、お願い!」

「分かったわ」


 ティルは左右に素早い動きで走り回り、飛んでくる火の玉をよけたり立ち止まって牽制の光の矢を撃ったりして距離を縮めた。


 俺はつぶやいた。

「よせティル、そいつは攻め方云々じゃなく強すぎる、逃げる事を考えろ」


 しかしロミイは言った。

「私だって逃げないわ。ティルも同じ気持ちよ」

「ロミイ……」


 俺が戦う、立ち上がる。

 しかしロミイは言った。

「寝て体力を回復してください」


「駄目だ。俺が」

「良いんです。こんな時こそ」


 ロミイも前に出て行った。

「止せ! 君はティルみたいに素早く動けない!」


 しかしロミイは駆け出した。

 ティルは素早い動きで近づいたが至近距離で火の玉の連撃を受けた。

「ティル!」


「はああ!」

 ロミイもティルをかばう為の様に突撃した。


 嫌な予感通り彼女も火の玉を受けた。

「止せ二人共! 俺が戦う!」


 そうだ。俺は倒れてられない。

 皆を理想郷に連れて行くと誓ったんだ。


 仲間だって死なせない。

「うおおお」


 しかしロミイが水を差した。

「駄目です! まだ寝て回復して力を溜めて攻撃してください!」

「そんな! 二人を囮になんか!」


 ティルも言った。

「スカーズ! 貴方はここで死んじゃ駄目」

「!」


「しかし!」

 俺は力を振り絞って立った。

 

 するとミーモルさんが話しかけてきた。

「スカーズさん、あの二人を信じて」


「え?」

「あの二人は貴方を生かす為犠牲になってるのよ」


「分かってる! だからこそ!」

「それはあなたを心底信じ大事に思ってるからよ」

「!」


 ミーモルは続けた。

「私、チャッカとお互い犠牲になろうとし過ぎたのよ。だからこんな事になった。頼ったり守ったりのバランスが取れれば良かった。それは信頼が大事。自分だけで背負うんじゃなくて人を頼る事、だから今は辛くてもあの二人を信じて力を溜めて。二人共何て言うかスカーズさんの事を信頼だけじゃなく、そのさ」

「え?」


「スカーズさん、女の子の気持ちもう少し鋭くなった方がいいよ。でなきゃ女の子はあそこまでしないよ」

「え?」


 そして俺は辛いけど力をマックスまで溜めるんだ。

「きゃあああ!」


 二人共凄まじい火炎連弾を受けている。

 このままでは死んでしまう。


 その時俺の体に雷が落ち空気の力と合わさった。

「よし! 稲妻を乗せたエアショット!」  


 しかし、効きはしたがまだ生きている。

 何てやつだ俺もう体力ないぞ。


 その時ティルは飛び出し激しい跳躍でグレントータスの首に膝蹴りを食らわせた。

 膝から光が出ている。


「これは前に見せたパンチの瞬間に光を叩き込む技の応用版よ! グレントータスは比較的首が弱いの」

 ティルはもうボロボロだがさらに膝蹴りを撃ち込む。


「よし! 俺だってもう一発!」

 ティルの攻撃で傷ついた首にエアショットを叩き込む。


 そして俺は特攻した

「スカーズ! 何をする気⁉」


 がしんとトータスを掴んだ俺は天に叫んだ。

「雷を俺とトータス目掛けて降らしてくれ‼ 天に雷を落とす神がいるのなら、俺の命事犠牲にするから頼みを聞いてくれ! 頼む!」


 グイントータスは抵抗し俺の肩を噛んだ。

 その時雷が俺とトータスの位置に落ちた。

「スカーズさーん!」


 まだ死なない。

「何発でも!」


 何と雷は連発で落ちて来た。

 俺は空の神だから雷に強いとは言えもう限界だ。

 グイントータスも焼けた。


「うおお! 後は太陽神の力と大地の力まとめて全部受け取れ!」

 俺は光投げと地熱パンチをあらん限り打ち込んだ。


 やっとグイントータスは倒れた。 

「や、やった」


 そしてチャッカとミーモルに別れ告げる事になった。

「私が悪くて皆に迷惑をかけた」

「私達が上手く支えあえればこんな事に」


「一番悪いのは差別や迫害をする人たちだよ」

 ロミイは続いた。

「だからせめてそれをしない人を大事にして」


 ティルも言った。

「それは人間にとって永遠の課題よ」


 ロミイは言った。

「でもそれだけ想いあえる友達がいるって羨ましくて素敵よ」


 ミーモルは言った。

「スカーズさんも二人と仲良くね!」


「え?」

 俺達は三人共赤面し恥ずかしくその場を去った。


 

   

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