運命を受け止める 船出
2024年7月18日改稿しました。
俺達は俺の逃げ足とティルの飛行能力、そしてケビンの道案内で何とか追って来れない位の距離まで逃げ洞窟に身を潜めた。
俺はまだ覚醒した力に戸惑いを隠せなかった。
手をじっと見てみる。
数日前まで全く歯が立たなかったゼッツリオンを追い詰めた。
と言うか俺はその後輩のミッキードにも歯が立たなかったんだ。
そして絶望……
でもロミイが酷い事を言われた時かっとなって。
前もそうだったね。
太陽神の血、母さんに聞き違いかと思う言い方で耳にかすった。
あの時問い詰めてみても良かったかもしれない。
ティルは切り出した。
「凄かったわよ、太陽神の力」
「ああ……」
「あれほどの力ならどんな相手にも簡単には負けないわ。でも知らなかったの自分の力の事?」
「うん、ロミイがどこまでか分からないけど知ってるみたいなんだ」
俺はロミイに目をやった。
言うのが辛そうだ。
「ロミイ、母さんから聞いてたの? 黙ってたのは何か口止めしなきゃいけない理由があったの?」
ロミイは迷いを口に秘めながら絞り出していった。
「はい。お后様から口止めされていました。何故なら悩みの材料が大きくなってしまうからなんです。スカーズさん自身の存在についてとか」
「そうだよね、三混血だもんね。で母さんの祖先は太陽神?」
「そうなんです。お后様のお母様は身分を隠した太陽神様で嫁ぎました。ところがドッゴ様も太陽神の血を半分引いてるんです」
「えー!」
「お后様の秘密を知る人は宮廷にいて純血の空の神でない事を噂したりする人もいてそれに気づいていたそうです。だから何となくいにくくなってドッゴ様と駆け落ちする理由にもなったんです。純血の空の神でない事がきっとそのうち悪い事を影響させると私に打ち明けて下さいました。でスカーズさんにも同じ思いをさせたくなかったんでしょう」
「そ、そうだよね、俺は空の神でも大地の神でも人間でもない、いわば完全に溶け込める場所がないんだもんな。秘密を知られなくても」
「辛いですか」
「ちょっと辛い。人間とも仲良くしたかったけど迫害されるかもなんて頭に浮かぶかも」
ティルが割り込んだ。
「ちょっと水を差すようで悪いけど、貴方は今生まれの事で悩んでいる時間はないのよ。なぜなら三つの力を持つ神だからこそエクスド軍のワーグ派と戦えるのよ」
ロミイは怒った。
「まだ受け止め切れてないのにそんな厳しい現実を言わないで!」
「でも、これが現実なのよ。スルーナ様が仰った任務をまがいなりにも完遂出来るのはスカーズだけなのよ」
「スカーズさんはそんなに強くない!」
「いいえ。強くなってもらわなければいけないのよ心も体も。スルーナ様に託されたんだから」
俺は言った。
「分かってるよ。俺は必ず迫害された神族達を理想郷に連れて行くさ。それが俺の生きる理由でもあるんだ」
ロミイは心配した。
「でも、自身の存在に悩みながら戦い続けるなんて辛いじゃないですか」
「うん。でも他の人の為だけじゃない。自己犠牲ばかりじゃないよ。何故なら俺は天にも地上にも居場所がない。俺自身も理想郷へ行かないと生きる場所がないんだ」
「これからもっと辛くなると思いますが」
「良いんだ。男だったら母親の願い位受け止めて見せるさ。それに自分の為でもあるからね。だから二人共力を貸してくれ。ケビンはここでお別れ。危険だから」
ティルが言う。
「特訓手伝うわ」
その夜はティルと修行した。
そして俺達は船に乗って新たな大陸に行く事になった。
自分の力も存在もまだわからない。
それに次々強敵が出るだろう。
でも俺は必ず最後までやり遂げる。
理想郷に行くまで。
色々自作の分析をしていて、特に問題だと思ったのは「悪役の設定」にあると感じました。主人公は神であるためその能力に対抗出来る悪役が必要となるわけですが「主人公の出現に驚いた軍が急遽訓練などをして精鋭を集めた」等の急場しのぎでは急に敵が強くなるわけではありません。
主人公が弱い内は普通の騎士とかで良かったですが超能力を操れるようになると敵が辛くなります。それにいくら軍が強いと言ってもこの作品はゼッツリオンゃミッキードなど人間離れした敵が出てきますが高速の弾丸を全て撃ち落とすなど剣の達人でも無理ですしそもそもの能力設定が無茶だったと思います。
であるなら、さらに強い敵を出すなら「普通の人間ではない特別な出自の戦士」が必要となります。
でアイデアとしては
「スカーズ達より前に迫害に抵抗した神族がいた。彼らをよく思わないかつ脅威に感じた軍は神族の戦士の男を攫い人間の女にはらませた。これが一〇年後普通の能力を超えた「神と人間の混血戦士」としてスカーズ達の前に立ちはだかる。みたいなのが良かったかなと思います。
・「強さの裏づけ」
・出自
等の設定が必要になります。
今作があまりヒットしなかった理由として前半があまり面白くない事が挙げられます。
この作品は一度打ち切りました。その打ち切った場所までが前半です。
でこの頃はもう時間アップアップでプロットも雑になり今見ると雑で面白くありません。
「少年と少年」と言う話なんかいきなり視点切り替わってるしトーポと言う少年あまりだす意味ないしフェードアウトしますし、前半船で出航する頃まで迷走を続けています。
でやっとしっかりと後半はプロットをしっかり練る事ができてまとまり方向性がはっきりしました。でも前半つまらないから読む人離脱します。だから次は「書き直し版」として特に前半のプロットを今の目で見直し序盤から面白くする事を心がけます。




