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怒りと隠された力

2024年10月13日改稿しました。

「やはりあいつも神族と人間の混血」

「間違いないわ、あんな能力人間ではありえない」


 しかし、この場を何とかしないと皆殺されてしまう。


 あいつは強い。

 でも何とかする力が現実的に必要なんだ。


 ロミイが何か小声で言った。

「スカーズさんの太陽神の力があれば……」


 ティルは聞いた。

「え、何?」


 ミッキードには全く聞こえていないようだった。

 彼は俺に言った。


「ふふ、お前の攻撃しかけてこい。全部防ぐか受けてやるから」

「え?」


 ミッキードはあまり嫌味な挑発をするタイプにも自信家にも見えない。

 非常に真面目な顔で言う。

 その為嘘や嫌な感じと言うより不気味さや自信だけを感じるんだ。


 しかしティルは言った。

「駄目よ挑発に乗っちゃ! 絶対裏があるわ!」


 ゼッツリオンは大笑いした。

「馬鹿か女! ミッキードは挑発のような心理作戦を使わなくても簡単に小僧を殺せるのよ! あまりに打つ手がないから情けをかけてやってるのよ!」


 何かゼッツリオンの言う事に嘘がない気がした。

 俺はプライドが低いからか「相手がくれたチャンス」と受け取る事にした。

 

 この畳みかけで勝っても別に恥とは思わない。

 そんな事をいってる場合じゃないんだ。


 思えば両親が殺された時にロミイが「逃げましょう」と言ったのは俺の怒りや悲しみを理解してないからじゃない。

 彼女は百も千もそんな事承知だったんだ。

 

 でもあのまま怒りに任せて戦ったらどうなるか。

 今絶対それをする訳にはいかないと彼女は分かってたんだ。


 だから、今度は皆をここで殺させない為に戦うんだ。

 勿論自分の命にも役目がある事を信じて。


「行くぞ!」

 俺はエアカッターを発したが、それはさっきのとは違う。

 今こそコントロール式エアショットの特訓の成果を見せる。


 数はさっきほどでないけれど、軌道が変化するバージョン、エアカッターのコントロール式だ。

 これはよりくねくね変化させるほど高い能力がいる。


 変化する軌道のエアカッターが三発異なる軌道を描きミッキードに迫る。

 三発同時に出せる様になったんだ。 

 ミッキードは腰の剣に手をやるがすぐには抜かない。


 ミッキードはギンとエアカッターを見切ろうと睨みつける。

 すごい集中力を感じる。 


 剣が抜かれた。

 そして次々に今度も撃ち落とした。


 ぎゅんぎゅん変化するエアカッターを直球型とあまり変わらずに。

「なっ!」


 ミッキードは笑わないが、ゼッツリオンは大笑いした。

「少し変化を加えた程度でそいつや我々には通じんぞ」


「ならこれを!」

 俺は地面を叩き地熱伝導を放った。

 と言うかこれが最後のチャンスと思った。


 猛スピードで伝わる熱が地面をごりごり隆起させる。

 しかし、ミッキードは迫っていても逃げない。


「え?」

 ジャンプして避けるかと思った。


 おもむろにミッキードはしゃがんで地面に剣を刺した。

 すると地熱は剣で受け止められてしまった。


「え?」

 ゼッツリオンは笑った。


「高熱を受け止められ驚いたか? あの剣には熱や風を防ぐコーティングがされてるのよ。だがその位のコーティングは我が軍は普通に出来る」


 ロミイは叫んだ。

「ならあの剣を落とせば!」


「馬鹿か女! あの剣で小僧の攻撃を防げてるのはミッキードにそれだけの力があるからなのよ! 見切る力があるからなのさ」


 ゼッツリオンは今度は俺に言った。

「くく、どうする?」 


 俺は打つ手がなくなった。

 それを察したロミイは言った。


「今度は私が最大級の爆破を放つわ。命がなくなっても」

 俺は制止の為ロミイの腕を掴んだ。


「そんな事、絶対させられない!」

「良いんです、私は剣とかの戦闘力がないからこうでもするしか役に立てないんです」


 ゼッツリオンは笑った。

「はーっはっは! 健気なもんだな機械人形の癖に」


「!」

「この前お前が自爆装置を使用する時に内部の機械が見えたのよ。それにしても機械の癖に小僧を愛しているとは哀れだな」


「な⁉」

「機械が報われるわけないだろ人間相手に。金属の板かボルトかガソリンでも拝んでたらどうだ機械らしく。貴様が人間に愛される事等一生ない」

「!」

「どうせここで皆死ぬが」


 あまりの酷い言葉に俺は頭がおかしくなった。

 拳を握り握り叫んだ。


「く、く、く、うおおお!」

 拳が地熱で高温化し湯気が上がる。


 俺はついに自制が効かなくなりゼッツリオンに殴りかかった。

「あああああ!」


 拳を固く固く握りしめた地熱パンチをゼッツリオンに飛びかかり放った。

 ロミイの嫌な気持ちを晴らすためなら体が壊れてもいい。


 しかし、現実は無情だった。

 俺はゼッツリオンに深く反撃で殴られた。 


 体は浮き、顔はへこみ、そのまま四メートルは吹っ飛び地面に叩きつけられた。


 もう、倒れそうだ。

 体だけでなく、例え攻撃しても当たらなそうだから。


 技も全部出した。

 心が折れかけた。

 

 ゼッツリオンは言った。

「ここからが本番だ。こないだ娘にもらった爆発のバワーを返してやる」

「えっ!」


 ゼッツリオンの体が光り爆発が起きた。

「ぐああ!」


 ロミイから吸収したらしい爆発エネルギーはこの前のそれほどではないが俺達を激しく吹き飛ばした。

「うう」 

 俺はダウンし地面を掴んだ。


「もうだめか」

 ところがその時俺の頭に急にこれまでと違う力の光が集まった。

 何だこれ? 空でも大地でもない。


 遥か上から凄まじい光が照り付け包むような。

 そう、太陽みたいだ。


 ロミイが太陽がどうってさっき言ってたな。

 何だ、この力。

 薄れゆく意識の中にこれまで感じた事のない力が注がれる。

  

 昔母さんが小声で言って聞き取りにくかった事に何か関係があるのか?

「今は言えないわ。あの子に太陽の神の力もある事」

  

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