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真紅の果実と玉虫  作者: 神咲凛月
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どうも作者の神咲凛月です。

今回真紅の果実と玉虫という作品を連載します。

とても不定期です。


第0話なので物語の前日譚のようなものですが次回の第1話から物語がはじまりますのでブクマしてお待ちください。

「嫌だ!お母さん!殺しちゃダメーーーーっ!!!」


少年が叫んだその瞬間、周囲のありとあらゆる生命が塵となりその場所は薄灰色の更地になってしまった。

ポツンと立ちつくす少年の目付きは鋭いものに変わり、その場を後にした。



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それはとてつもない雨の中だった、空は黒い雲に覆われ外に出るには最悪の天気だった。

それでもなにか悪い予感がした、外に出なければいけない気がした。

カッパを着て外に出る、周りを見渡してみても雨が降っている以外特に変わった様子はない。


「おかしいな……まぁ何も無くてよかったと思うべきかな……。」


そんなことを思いふと草むらの隙間を覗いてみると、なにかの影のようなものが見えた。

私は急いでその影のようなものに駆け寄る。

草をかき分けて影が見えた場所にたどり着くとそこには一人の少年が横たわっていた。


「ちょ、君大丈夫!?」


背丈は私よりも少し小さそうで格好は言っては悪いがボロ布を一枚羽織っただけのように見える。

そしてなによりも頭部に謎の突起が、さらには腰の方にも謎の尻尾のようなものが見える。

これはなんだろうか……まぁ大方予想はつくが。

っと今はそんなことよりもこの子を温めないと!

私は少年を抱え家に走っていったーー。



バタンと勢いよく扉を開け少年を暖炉の前に寝かせた。


「んあ?」


するとソファで寝ていた父が目を擦りながらこちらの方を見てきた。

それにしても髪ボッサボサだな、なにをどうすればそんな爆発ヘッドになれんだよ。


「なんだそいつ?」


父は瞬時に私の近くに移動し少年を覗き込む。


「猫耳に尻尾か、こりゃ猫又だな。」


父はこの子の種族を知っているようだ、まぁ私も知っていたが、

だが父は少し不思議そうな顔をした、それもそうだろう少年の種族である猫又族は何ヶ月か前に滅びたからである。


「どういうことだ?たしかに報告では全ての猫又族が滅びたと聞いたが。」


「うん、けどその滅び方に問題があったよね?」


そう、この猫又族は少し不思議な滅び方をしたのだ。


「周囲のあらゆる生命が塵になったような滅び方だったらしいな。」


ある一点を中心にして半径100mほどが灰色の塵に覆われていたのだ、それも更地になって。

建物も、草木も、食料も何もかもが塵になったような風景だったという。


「まぁこいつが起きないことには何もわからねぇか。」


といい父はまたソファに寝っ転がって瞼を閉じた。


「はぁ………とりあえずお風呂入らさないと……」


私は少年を抱えて風呂に入る、それにしてもビックリするくらい軽い。

私でも抱えることが出来るくらいだから相当軽い、そこら辺の家具の方が重いのでは?と思ってしまうほどだ。

それにしても肌がスベスベだ、これが若さというものなのか。頭部から生えている猫耳と腰から生えている尻尾も相まってなんというかとても可愛らしい。

女の子なんじゃないかと思ってしまうほど華奢な体つきに整った顔、だが下半身にはたしかに男を主張するモノが付いていた。

だがこの世界において男か女かはさほど重要ではない。


「ん……」


っと、どうやら目を覚ましたようだ。


「ん?ん?ここは……?」


状況を把握出来ていない様子だ。辺りをキョロキョロと見渡している。

そんなに見ても別に何も無いと思うが。


「君……誰?」


少年の綺麗な紅い瞳が私を覗き込む。

そういえば私もこの子の名前知らないな、まずは自己紹介からかな。


「私はイヴ。」


私は少年に明かす、自身がこの世界の杭である事をーー。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

作者です。

これから真紅の果実と玉虫をよろしくお願いします。

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