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イライラするリーダーとムカムカする副

苦労するリーダーに苦悩する副 https://ncode.syosetu.com/n2500gi/

の続編。  @短編その37

ギルドの依頼は、女パーティーを助ける事、なのだが?

今日は、他パーティーのお手伝いに来ました、『カメヤ』の副リーダー、ワイフィーです。

ここは冒険者ギルドの大広間。大勢の冒険者で溢れかえっています。

リーダーのキットさんが、ギルドの頼みだからと、依頼を受けましたが・・・


なんなの、ここの女メンバーは・・・

頭悪いのかな?最近キットさんの影響かしら、頭悪い人に強反応しちゃいます。


まず格好からして街に買い物でも行くのかな?って感じのミニスカ。パンツ丸見え。

だったらパンツ一丁でいいじゃねーかー!!

おしゃれな見せパンか?いや、生地といい、デザインといい、本番パンツやーーん!!

そしてやたら胸を強調しています。

私は男装ですからね、動きやすさ重視。胸もあまり自己主張しないサイズですが、サラシで固定していますよ。

あんな胸じゃ、剣振るの大変じゃーーん!!いや腕も振りにくそう。

周りにいる冒険者さん達も、お胸をチラチラ見ています。

・・・貴方もおっきいお胸の方がいい?ねえキットさん。

キットさんの視線を追いますが、お胸には一度も向けません。

でも女の『メス』のこえって、こうして聞くと・・キモい。

男はこの声を聞くとどうなんでしょうねぇ。あ〜んとかいや〜んとかうふ〜んとか語尾がですぅ〜とかねぇ〜とかでもぉ〜とか・・・うるせえ。頬をバシンと殴ってやりたくなるのを堪えます。キットさんもこういう声好きですか。

・・・好きでした。いつもあの時に私の声が可愛い、げふんげふん。

あ。キットさんこっちに来ました。


ぼそ『顔が怖いぞ』

こそ『気にしないでください』

ぼそ『いや気になるだろうが』

こそ『ほら仕事仕事ー』

ぼそ『もう帰りたい・・お前とイチャコラしてたい』


「にゃ?」


耳元でそう言う事言うのは反則ですーーー!!顔が熱くなって来た!真っ赤だよ、私今!!

まあ私達は、結婚間近なカップルですけどね。まだ公表していないけど。

ぼそ『だって俺、頭悪い奴、嫌いだから』

そーいえば、入団の面接でも言ってましたねぇ・・・

前にドラゴン討伐の時にも来たけど、今回の子達も選りすぐりの馬鹿共だもんね。

こそ『どこらへんが頭悪いと?あのダンジョン攻略するには不向きなもろパンな服ですか?』

ぼそ『話してみたら分かる。他人の迷惑を全く考えていない、自分勝手なことを言う』

こそ『えーー、キットさんが嫌いという人となんで私が話さなくちゃいけないんですか』

ぼそ『俺もう話したく無い。お前に丸投げしたい』

こそ『こらリーダー、それでいいのかーー』

ぼそ『俺が加わらない方が、話がスムーズに行くと思う』

こそ『本当にー?』


という事で、私が話をすることにしました。


「ギルドから手伝ってやってくれと言われたんですが、何を手伝うのですか?」

「あなたじゃなくて、キット様と話をしているのよ!」


キット・・様・・?『様』。


「うちのリーダー、様付けする身分じゃ無いですから。私は『カメヤ』の副リーダー、ワイフィーです。私に話してくれれば良いですよ。女同士で話もしやすいでしょうし」

「え?あなた、女だったの?」

「はい」

「『カメヤ』には女は入れないって聞いてたんだけど、なんでいるのよ、あんたみたいなぺちゃんこの地味子」


なんだとぅ・・・私もSランクだぞゴラァ・・ゆ・る・さ・ん!今回の討伐は、肉食女子!!

無駄にハンサムでイケメンだから寄ってくるんですよ、自重してくださいね、キットさん!!


「頭悪い女メンバーはいらないので」

「なっ・・頭悪いですって?!」

「はい。メンバーになっても、キットさんに貼り付いて戦わない、守ってもらって当然、仕事をしない。これではメンバーとして雇った意味がないので、頭悪い馬鹿には出て行ってもらっています。当然ですよね?」


あ。黙りました。もう少しガツン!と言ってやりましょうか。


「本日のお手伝いは何をするんですか?まさか、『カメヤ』のリーダーとデートとでも思っていますか?」

「そ、そんなわけないでしょ!今日は、サンドニのダンジョンを下層まで行くのに付き合ってもらうつもりよ」

「貴方方のレベルは?サンドニはLv50はないと辛いですよ」

「・・・・・」

「もしかして、経験値泥棒ですか?」

「泥棒って」

「ボクもキットさんもSランクです。貴女方のランクは?Bくらいないと、話は無かったことにしますよ」

「・・・・・」


黙ったか。Bですらないな、これは。私はキットさんに向かって大声で呼びます。


「キットさーーーん!!帰りますよ!!この依頼は破棄です破棄!!」

「え、そんな!!」


女4人が騒ぎ出しました。

キットさんはというと、ギルドの職員さんと話をしています。


「あーー、さすがワイフ、話がスムーズだったな!」

「人前でその呼び名はやめてください・・照れます」


ギルドの職員さんもこっちに歩いて来ました。そしてキットさんの肩をぽん、と叩きます。


「ということだ。手伝ってもらいたいと言うから、無理を言って話だけはさせてあげたけど、分かってくれたかな?今までは優しい冒険者だったから、君達を入れてダンジョンに行ってくれただろうけどね?曲がりなりにもSランク冒険者に、図々しいって分かっただろう?自力で探すならともかく、もうギルドで依頼を装って、メンバーになってダンジョン攻略の旨みだけ横取りするのはやめてくれな。今回は不問にするけど、次やったら全ギルドに通達するから。いいね?」


なーるほど。そういう事ね。

経験値泥棒の常習犯だったのか、この子達。だからもろパンな格好だったと。

ん?ギルド職員さん、凄くええ顔で私を見てるぞ?


「でも遂にキットも年貢の納め時か〜。可愛いと思ってたら、やっぱり女の子だったんだな、ワイフューは。おめでとう、ワイフュー」

「え?こら、キットさん言ったなー」

「いいじゃねーか、そろそろバラすかなーって思ってたし」


ばらされちゃったよ!!恥ずかしいよ!あ、顔見知りがみんなでニヤニヤしてる!!ひえええ。

みんなが近寄って来て、おめでとうおめでとう言ってくるーー!!恥ずかしいーー!!


あれ?さっきの子達、いなくなってる。


「あいつらキット狙いだったからな。23くらいになると、体も動かなくなるから、結婚相手を物色してたんだろうな」


職員さん、知ってたのか。策士ですね!!


「いい迷惑だったぞ。これは貸しにしとくからな」


キットさんが職員さんを睨みます。


「オーケーオーケー、都合をつけてやる。君にも嫌な思いさせたね、ワイフィー。はい、これ」


依頼料金をもらった。この依頼はギルド直々だった。悪質ハンターを摘発、だそうで。


「あーー、頭悪い奴と話すと本当頭痛くなるわー。ワイフ、膝枕していいか?」

「もーー、まだみんないるじゃん!」


最近のキットさんはこんな調子で恥ずかしいっ!!


「キットさんはお胸に視線がいかなかったけど」

「何を観察しているんだよ」

「おっきなお胸は好みでないと?」


すると私の胸をガン見。こら、ガン見するな。


「お前くらいでいい。デカけりゃいいってもんじゃない」

「わーーー、ありがとう!キットさん男前!!」



お家に帰ってから、キットさんが言いました。


「あの子らの格好、今して」


コスプレですか!!服手に入れてるけど、いつそんなものを・・・着ましたけど。


「うん。好きな女が着たのを見るのはやっぱり良いなぁ」


・・・ソウデスカ、テレマスネー。

その後無茶苦茶以下略。


頭の悪い女は時々出没するので、気が抜けません。




あ。我がパーティー名『カメヤ』ってどういう意味だって?


キットさんのご先祖様なんだけどね、カムヒヤーがカメヤに聞こえたんですって。

ま、くだらない話でお茶を濁して、おしまい。


ほぼ毎日短編を1つ書いてます。随時加筆修正もします。連載もあるよ!

どの短編も割と良い感じの話に仕上げてますので、短編、色々読んでみてちょ。


pixivでも変な絵を描いたり話を書いておるのじゃ。

https://www.pixiv.net/users/476191

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