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妖精霊使いはのんき者 ~召喚勇者の日常~  作者: テトジジ
第一章 ~妖精霊使いが行く~
7/13

6話 移動開始!

 昨日は狩りで大金を貰ったあと、街を出ようと思ったが、もう暗くなりそうだったので、アイテム類を買ってから宿で一泊することにした。


「知らない天井だ…」


 バカなこと言ってないでさっさと着替えて飯を食うことにする。

 この宿は昨日の夜も思ったが飯がうまい。

 昨日食べた飯屋と同じくらい旨い。

 もしかしてこの王都はみんな飯がうまいのか?と思うが確かめようもない。


 そんな感じで飯を食い終わったら、この国を出るために馬車を探す。


 行き先は南方向のカクンテ共和国だ。

 そこは自然を愛し神魚と呼ばれる魚を崇める国のようだ。

 自然を愛すと言うことだから、きっとここよりはマシだろうと思う。


 門の近くに行くとカクンテ共和国に行く馬車が出ていて、馬車で2週間かかり、料金も金貨3枚だそうだ。

 一般家庭3ヶ月分とか結構するがしかたないのだろう。


 そんなこんなでさっさとこの国を出るために馬車に乗ることにした。

 馬車に乗るのは全部で五人ほど。そんなに多くないな。

 なので、ゆったり足を伸ばして寝れるし、揺れる床に買ってきた毛布を全部、3枚ほど敷けば揺れも耐えられる。


 おれ以外の4人もそんなに喋る方じゃないみたいで静かな馬車旅になりそうで良かった。


 冒険者の護衛が4人組の1パーティいるが、カクンテ共和国への道は対して危険がないので、中堅かその下のパーティが受けることが多く、今回も中堅パーティのようでランクはCランクのようだ。


 危険も少なく快適な旅になりそうなので、折角だから買ってきた魔導書を読むことにする。

 買ったのは4冊。

 初級の火の魔導書、中級の火の魔導書、初級の回復の魔導書、初級の水の魔導書の4冊。


 初級が3つなのは安いから、そして中級が1つあるのは火の魔導書はポピュラーなので、一番安かったからだ。

 でも1冊金貨2枚、中級は金貨5枚もした。


 でも馬車代を払ってもまだ金貨15枚くらいはあるから、大丈夫でしょ。

 あっちの国行ったらまた獣でも狩れば良いや。


 そんな感じのこと思いながらまずは回復魔術から覚えようと決めた。

 ほんとは火魔術を覚えたいが、なぜ回復魔術からかというと、攻撃は勇者装備があるから今はいらないし、それにここじゃ危なくて試せないからな。

 なので回復魔術から始めることにした。


 2~3時間くらいだろうか? パラパラと魔導書を読んでいたら、なんとなく理解できたので、試しに自分に使ってみる。

 特に怪我してないから見た目は分からないが、発動したかどうかはステータスのMPを見ればいい。


 そこでそこから1時間くらい試してステータスを見てを繰り返してたらようやく、MPが減ったのが見てとれた。


(ようやくか~…読み始めてから結構経ったな。疲れた~…)


 なんて思ってると声をかけられた。


「なんかずっと熱心に本を読んでたね。それ魔導書でしょ?」


 ん?っと思い顔をあげると、興味あるようにしてる女の人の顔があった。

  魔導書に興味あるんだろうか?


「そうですよ、初級の回復魔術のやつです」

「へぇ~、回復なんだ? 攻撃魔術は覚えないの?」


 よく見ると髪は赤で可愛らしい顔をしてる。

 服装も旅人って感じで、戦うような服ではないな。


「攻撃はここじゃ試せないので、今は回復です」

「そうなんだ? 回復は攻撃より難しいって聞くね。大体2~3ヶ月ほど掛かるみたいね」


(え? おれ4時間くらいで覚えられたぞ?)


 あまりの時間差に少し驚くが、まあ使えるのならよかった。


「もう全部読んだのかい? もしよかったらそれ読ませてほしいな」


 もう全部覚えたし後は使えるかどうかだから別にいいかと、回復の魔導書を渡す。

 女は感謝しながら興味深そうに読み始めた。


 おれは少し集中したから、仮眠でも取ろうと寝ることにした。



「……ん…ろ……あんちゃ…起きろって」


 んあ…? なんだ?っと思ってると、馬車が止まって、ここらで野営するようだ。

 あれま、仮眠のつもりがかなり寝てしまったようだ。


「起きたかい? 野営は街道のすくそばでするみたいだよ。それと魔導書ありがとね」


 俺を起こしてくれたのは魔導書を貸した女の人だった。こちらも起こしてくれてありがとうとお礼を言い、馬車を降りる。

 思いの外馬車の振動が毛布によって抑えられて、良い感じで揺れるから気持ちよかったな。


 よく酔うとか尻が痛くなるって聞いてたから毛布を多めに買って正解だったわ。

 まぁ今までに船に乗る機会が多かったから酔わないと思ったけどね。


「よっ、ずっと寝てたのかい? 今日はここで寝るけど、俺たちがいるから安心してくれよ」


 護衛の冒険者パーティーの1人、リーダーの青髪短髪の男がそう言ってきた。

 ありがとうとお礼を言い野営のテントに向かう。

 このテントは馬車に備え付けてあるやつで、5人までなら1人1つのテントで寝れるようだ。


 さすがに知らない人と寝るのは勘弁願いたいのでとても助かった。

 あとは野営だが、さっきまで爆睡してしまったので、全く眠くない。

 なので、1人で夜番してる冒険者パーティーの斧を持ったマッチョの男に、冒険者の強さとか、魔物の強さ、あとは少し動きなどを見せて貰った。


 まぁ銅貨3枚ほど渡したけど、興味深い話を聞けたし、Cランクの動きも見れたから良しとしよう。


 動きを見たところ正直、勇者装備なら瞬殺だな。

 それくらいステータスに+10.000はでかすぎる。

 てか今さらだが素のステータスが10なのに、勇者装備半端無さすぎだろ…

 でもこんな装備があるってことは、それと同じくらい強い奴がいるんだろう?

 そう思うと、この世界ヤバない?

 ちょっと長生きできる自信ないんだけど…


 まぁおれは狩人だから、無理せずのんびり金稼ぎして暮らそう。

 そこらの獣には負ける気しないからな。


 色々話聞いてたらいい時間になったから、テントに戻って今度は水魔術を覚えるために魔導書を読んで寝ることにした。

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