ガルガト呉服店③
「もう、これだけで良いのかい?」
あれから一時間、シャルとサクヤは、ザグメさんに服を選んでもらい、小さなファッションショーを開催していた。
女の子の服選び。
やっぱ、結構時間かかるもんだ。
サクヤは、動きやすい物。
上は、ショートのワンピースに、下は、スパッツを履いて……。
シャルは、それに合わせたらしい。二人ともお揃いの格好で、俺の前に来る。
俺は、二人の頭を撫でて、親指を立てた。
「二人とも可愛いよ♪」
嬉しそうに笑う二人。
ザグメさんも、満足そうに頷いている。
「お爺ちゃんの服、どれも可愛いんよ♪」
「どれも、着心地が良いです♪」
ガルガトは、満足そうに頷き、咳払いをする。
「うむ。服も良い主を会って、満足そうじゃ……」
威厳を保とうとしている様だが、耳まで赤いぞ?爺さん……。
「それで、お会計何だが……」
さすがに、いくらか払わないとと思い、俺は、話を切り出す。
しかし、ガルガトは首を横に振り、制止する。
「言ったはずじゃ。毛皮の代わりだと。それより、お前達こそ、幾らか必要なんじゃ無いのか?」
今度はガルガトが、立ち上がろうとする。
俺達は、慌ててそれを止め、
「十分すぎるほど貰ったんよ♪」
「そうです!こんな良い服……」
「ああ、十分だ!」
互いに、顔を見合わせて、だれからともなく笑いだす。
「そうかそうか!まあ良い。何時でも顔を出すんじゃぞ!」
「そうですよ♪私ったら、娘が出来たみたいで、嬉しいわ」
「お母さんなんよ♪」
サクヤは嬉しそうに、ザグメに抱き着く。
ザグメは、本当に嬉しそうに、サクヤの事を何時までも、何時までも、優しく撫でていた……。




