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天翔雲流  作者: NOISE
森に潜むおかしな面々
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閑話 愚者の狂喜

「はあ、はあ、はあ……」

 男はひた走る……。

 薄暗い森を……。

 仲間は、八人居た……。

 けれど、今は一人……。

「何だって言うんだ畜生……」

 男たちの目的は、世界樹の葉……。

 万能薬と、重宝されるが、禁忌の代物。

 男達は、過ちを犯した……。

 故に、たどり着く事は出来なかった。

 その代わり……。

「畜生……!森の奥にあんな場所があるなんて……」

 森に入って、幾日が経ったか……?

 男達は、決して弱かった訳では無い。

 現に、森に入り、オーガを倒した。

 トロルを倒した……。

 全てが順調だった……。

 けれど、辿り着けなかった……。

 何故ならば、男達は余りに邪で、矮小な人間だったから……。

 世界樹にはとどかない……。

 どんなに綿密に……。

 どんなに巧みに……。

 その心を偽っても、世界樹には、たどり着けない……。

 男達が辿り着いた先は……。

「へ、はは……。けど、良いモノを手に入れたぜ……」

 男は、ほくそ笑む……。

 その手に、禍々しくも美しく輝く、玉を持って……。

 男は、歓喜する……。

 仲間を見捨て、自分だけ生き残った事を。

〈望む力は、手に入れた……これは、オレダケノモノダ〉

 力は力……。

 邪なるモノも、聖なるモノも……。

 男は、狂喜する……。

 自分だけの力……。

 他者を屈服させるだけの力……。

 計らずと、望んだモノが手に入った。

 あとは、刻を待つだけだ……。

「俺は、王と成る……」

 狂人の狂喜!

 光を覆う、圧倒的な闇が、男を覆う……。


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