どうしてくれる?話が進まないじゃ無いか!
状態は、刻一刻と変化する……。
世の中に、常に変わらない物なんてない。
世界情勢。物の状態。人の変化……。
そう言ったものに、意識を向けられない奴は、ただ、取り残されるだけだ。
何が言いたいかって?
俺は今、猛烈に腹が空いていると言う事だ。
何でも良い。何とか、この話を切り上げよう……。
『息子達に、やらせろよ、そう言うの……』
俺は、至極真っ当な事を言い、話を切り上げる事にした。
『……?私の子供は、みんな娘よ?』
『……みんな?』
『うん、みんな』
女神達に、管理されている世界……。
まあ、一部の人達にとっては、ロマンだね。
『だって、私、可愛いものしか、受け付けないもの……。まあ、男の娘は、アリかな?』
やっぱ、ダメな気がする……。
この子、自分の感性で神様決めてる……。
なんだか、管理体制、がばがばな様な気がする。
しかし、もう良い……。俺は、腹が減った。
何度も言うが、日は高く上り、正午に差し掛かっている。
昨日から、木の実しか食べていない。
動物性タンパク質が必要だ。
好敵手と書いた友も、強敵と書いた友も、今は必要ない。
肉だ!
鳥でも、兎でも、猪でも良い。なんなら、熊の肉でも良い。
しかし狸、お前はダメだ!
今必要なのは、動物性タンパク質だ!
何度も言う、育ち盛りの俺に必要なのは、動物性タンパク質だ!
一人盛り上がり、魔王退治の、有用性を語るナビ子を他所に、腹を摩り、ため息をつく。
『なあ、ナビ子……。魔王は、取り合えず良いから、昼食を探そう』
夢いっぱい詰め込んだって、腹は膨れない。
建設的に考えたって、食料の調達が必要だ。
『む~~~~』
ナビ子は、まだ納得いかないようで、口をつぐむ。
『あ~。魔王は、見つけ次第、退治するからね?』
まるで、人間臭く愚図るナビ子をあやし、苦笑する。
どんな神様も、どこか人間臭い所があるものだが、ナビ子は、どこまでも人間臭い。
笑って、怒って、悲しんで……。
まあ、そんな処が好きなんだが……。
『じゃあ、約束♪』
ケロッとした風に、ナビ子は笑う。
安請け合いをしちゃったかな……?
などと思いながら、静かに笑う。
しかし、まあなんだ……。
「話が進まねえ~~!」
誰の心を代弁するのでもなく、空腹を紛らわす様に叫んだ言葉は、どこまでも、どこまでも、木霊した。




