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天翔雲流  作者: NOISE
不死鳥の如く
1850/1865

我は、織田・信長である!

 義元と氏康が、漸く、帰って行った。

 また、必ず、遊びに来ると言って……。

 それを見計らった様に、

「お主が、邪聖か?」

 義元達を見送った俺に、声をかける者が。

 切れ長の目の男……。

 この男、ただ者では無いな……!

 そして、美しい少女と、利発そうな男が二人。

 切れ長の目の男が、

「お主が、邪聖で、相違ないな?」

「ん?ああ、そうだが……。風体からして、倭国の者か?俺は、ジャショウ・シルフィール。良かったら、名を聞かせてもらえぬか?」

 俺の名を聞き、切れ長の目の男は、満面の笑みに変わる。

 俺の肩を叩き、

「そうか!やはり、お主が、邪聖であったか!我は、織田・信長である!後ろの者達は、我が妹、お市と。義弟の、長政。そして、我を倒した、光秀である!」

「んあ?信長……。信長?確か、日ノ本で、もっとも、天下に近づいた男であったか?」

「うむ!猿の奴が、美味しい所は、かっさらって行ってしまったがな!しかし、その後は、滅茶苦茶であった!我の野望は、日ノ本を統一し、貿易で、他国と渡り歩く!丁度、お主が、エネス国で、やっているようにのう」

「貿易でか……。どうやら、あんたは、本当の、信長殿である様だ。私もまた、日ノ本の存続を考えれば、貿易で、世界に進出する事を、御館様に、具申しただろう。しかし、あの方に、野望は無かった……」

 俺は、そこまで言うと、空を見上げる。

 忠義に生きた男……。

 だから、俺は、御館様を敬愛したのだ。

 悲しい事だ……。

 信長であろう男は、目を細め、

「武蔵の大鬼!やはりお主は、我の理想を、理解するか!誠、難儀である!お主が、我が家臣で無かった事、誠に、悔しく思う!」

 信長は、早口で、捲し立てると、俺の肩を、バシバシ叩く。

 我が、神玉でも、この男が、信長であると、証明された。

 しかし、何故、このタイミングで?

 俺の、怪訝な顔に、信長は気付き、にやりと笑う。

 にやりと笑い、

「謙信達が惚れ込んで、義元達が、認めた男だ!我もまた、挨拶でも、しておこうと思っての!」

「はあ……?だったら、義元達と、来れば良かったでしょう?」

「義元の奴は、我に、面倒事を、押し付ける!我は、冒険者と言うモノを、気に入っているのだ!御免被る!しかし、エネス国は、一度、見ておきたくってのう。噂以上の、大国だ!見るモノ全てが、新しい!来て、正解であった!」

「ははは……。それは、どうも……。折角ですから、城の方にも、来たらどうでしょう?ささやかですけど、もてなさせてもらいますよ」

「本当か?あの城は、安土城を思い出す、名城だ!一度、見て回りたいと、思っていた所だ!」

「ははは……。それでは、我が城に……」

 上機嫌の、信長達……。

 やれやれ。また、一騒動ありそうだな……。



「の、信長様、何故ここに!?」

 重治達が、信長達を見て、目を見張る。

 やはり、この男が、信長で間違いない様だ。

 信長は、気にも留めず、

「半兵衛か。別に、他意は無い!一度、エネス国を、見ておきたくてな!噂以上だ!」

「は、はあ……」

 信長は、子供の様にはしゃぎ、我が城を、見て歩く。

「うむ、うむ!誠、良い城だ!見れば見る程、奇抜で、理に叶った城だのう!」

「んあ?まあ、半分以上が、俺の、趣味の様なものだ。取り敢えず、湯船に浸かって、のんびりしてくれ。その間に、夕食の準備をしておく」

「うむ!楽しみにしておるぞ!」

 信長達は、上機嫌で、風呂へと言った。

 やれやれ……。

 また、宴会の準備を、しなくては為らないのか……。



 信長と言う男は、味の濃いモノを、好む様だ。

 今日は、俺特製のタレで、焼き肉パーティー。

 信長は、上機嫌で、肉を頬張る。

「我は、このタレが、気に入ったぞ!」

 光秀達も、顔をほころばせる。

 お市と長政は、仲睦まじく、こちらも、食事を堪能している様だ。

 良きかな、良きかな。

 信長は、豪快に、エールを飲み干し、

「誠、大義である!邪聖よ!我等は、ここへ来て、正解であったな!明日は、街を、案内してくれ!我は、お主の様な、服が欲しい!誠、良い服だ!楽しみにしておるぞ!」

「はあ……」

 ガルガト&ブティックラクシャ、御使命ですか……。

 俺も、忙しいのだがなぁ……。

 同郷の者を、無下には出来ぬか……。

 光秀と長政が、申し訳なさそうに、頭を下げる。

 やれやれ……。

 それでは、日ノ本の、天下人達に、この街を、披露してやるとしようか……?


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