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天翔雲流  作者: NOISE
不死鳥の如く
1845/1865

大きく雄大に……!

 何時も呼んで下さって、ありがとうございます。伏線を回収できておりませんが、この章を持て、この物語は、完結させて頂きたいと思います。

 後、数話に成りますが、何卒よろしくお願いします。

 今まで、ありがとうございました。

 まあ、王としては、初めてだが。セナは、景虎達とも、顔を合わせた事が有る。

 しかし、セナは、緊張した顔で、

「父の所為で、皆様に迷惑をかけて、ごめんなさい!スターリーの王の、セナと言います!ジャショウみたいな王様に成りたいです!よろしくお願いします!」

 まだ、幼いと言うのに、しっかりした、挨拶をして……。

 各国の王達も、セナの健気さに、優しく笑い、応えてやっている。

 景虎も、優しく笑い、セナの頭を撫で、

「うむ!邪聖を見習い、立派な王に、成るのだぞ。何か、分からぬ事が有れば、我等を頼ると良い!しっかり、頑張るのだぞ」

「はい!」

 セナは、景虎の言葉に、素直に頷き、笑顔を見せる。

 少し見ぬ間に、セナは、本当に、立派に成長した。

 ヨセフは、セナの、この成長を、見る事も出来ないのか……。

 お前は、ちっぽけな意地と結果の為に、この幸福さえも、捨ててしまったのか……。

 やはり、哀れで、愚かな男だ。

 本当、お前は、馬鹿な男だよ……。

 ヨルムとフィールも、そんな、セナの成長を見て、悲しげに笑っている。

 幼いこの子に、俺達は、多くを背負わせた。

 全力で、守ってやらなくてはな。

 景虎を筆頭に、ここに居る全ての者が、そう思ったのだろう。

 俺を見て、力強く、頷いている。

 俺も頷き、優しく笑いながら、

「さあ、挨拶は、この辺で良いでしょう?宴の準備をしております。ささやかですが、今晩は、楽しんで行って下さい」

 俺の言葉を聞き、一同喜び、ネム達に先導されて、パーティー会場へと向かう。

 俺は、セナを抱き上げ、

「セナ!かっこ良かったぞ♪もう、俺なんかより、立派な王様だ!ヨルブン殿達の言う事をよく聞き、これからも、頑張るのだぞ。けど、今は、難しい事を考えず、ミネや、センカ達と、パーティーを楽しめ!頑張り過ぎない事も、大切な事だ。セナは、セナらしく、あれば良いのだよ」

「セナらしく居るの?」

「そう!いっぱい笑って、いっぱい美味しい物を食べて、皆と、仲良くすれば良い♪ジイジとバアバも、あっちで、待っているぞ」

「セナ、ジイジとバアバと、遊んでも良いの?」

「ああ、勿論だ♪」

 セナの、張り付いた笑顔が、満面の笑顔に変わる。

 ヨルブンとローバは、そんなセナの顔を見て、どこか、安心した顔をしている。

 彼等もまた、セナに、多くを背負わせ過ぎたと、思っていたのだろう。

 ローバは、優しく笑い、セナの下へ。

「セナ様。お爺様とお婆様や、お友達とも、沢山遊んで下さい。セナ様が、頑張って下さっている事は、このローバ!よく分かっておりますから。今日は、思いっ切り、楽しみましょう」

「ローバ、良いの?」

「勿論です!」

 セナは、笑顔で頷き、俺の胸に、顔を埋める。

「ジャショウ。セナ、いっぱい遊ぶね♪」

「ああ……。いっぱい遊べ、セナ。俺の前では、セナは、セナのままで良いのだよ」

「うん♪」

 強い子だ……。

 セナ……。

 君こそ、俺達を追い越し、既に、誠の王であるな……。



「あっ!セナちゃんだ♪」

 アルナ達が、嬉しそうに、駆け寄って来る。

 セナも、満面の笑顔で、アルナ達の下へ。

 リリスも、後から、やって来る。

 俺と、顔を見合わせ、リリスは、静かに頷く。

 リリスは、セナを抱き上げ、

「セナよ。少し見ない間に、大きくなって!さあ、あっちで、私達と遊ぼう!」

「うん♪」

 スターリーの為に、幼きセナの心労を、俺達大人は、目を背けていた。

 人として、失格だよなぁ……。

 最初は、ぎこちなかったかセナも、昔の様に笑い、遊び始めた。

 俺やヨルブン、ローバ達は、胸を撫で下ろす。

 ローバは、涙を拭い、

「セナ様は、この数ヶ月、本当に、本当に!よく頑張って下さりました!我々大人が、不甲斐ないばかりに」

 ヨルブンもまた、俯き震え、

「ヨーレスの奴も、影で、泣いていたよ。しかし、セナの本当の笑顔。久々に、見る事が出来た。ジャショウ殿、誠に、感謝する」

「ああ、本当に……。俺達大人は、何をやっているんだろうなぁ……。片手の指で、収まる歳の子供に、重責を押し付け、最低だな……」

 ヨセフよ。ヨセフよ!ヨセフよ!!

 お前一人に、罪を押し付けないが。今日ほど、お前を、憎んだ事は無かったぞ!

 俺は、怒りに震え、深く息を吐く。

 俺は、セナの笑顔も、必ず、取り戻す!

 その為に、スターリーとは、密接とした関係を、築く必要があるか……。

 これは、ヨセフへの、ささやかな復讐だ。

 セナの統治するスターリーを、ヨセフの夢見たスターリーに、昇華させてみせるぞ……!



 セナは、ミネの様に、周りに支えられ、のびのびと、成長してゆけば良い。

 その為に、俺達が居るのだ。

 このセナの笑顔を、守って見せるぞ。

 セナは、無邪気に笑い、決意する俺達の下に、駆け寄って来る。

 俺に抱き着き、

「ジャショウ!楽しいね♪」

 セナの笑顔に、俺は、目を細め、優しく笑う。

 セナを抱き上げ、

「セナは、ここに居る間は、いっぱい遊べ♪文句言う奴は、俺が、怒ってやるからな♪セナは、いっぱい頑張っている!こうやって遊ぶのも、大切な事なんだよ♪」

「うん♪」

 セナよ……。

 大きく、雄大に育て。

 その為に、俺達が、道を切り開く!

 セナはセナらしく、ただ、そこに在れば良いのだから……。


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