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天翔雲流  作者: NOISE
降りかかる火の粉
1791/1865

未熟

「ジャショウ君。スターリーの街の混乱も、漸く、収束したそうです。しかし、スターリーの街の民達は、一部、興奮状態。こちらの方は、警戒態勢を、緩めない方が良いでしょう」

「ああ、やはり、スターリーの貴族達は、自分達で、自分達の首を、絞める結果と成ってしまったか。可哀そうだが、エネスの街に、飛び火しない様に、ヨシカの言う通り、警戒を緩めず、静観しよう。我々が介入すれば、更に、状況が、悪化してしまう可能性がある。スターリーの街の問題だ。ヨセフ達に、任せる事としよう」

 スターリーの街では、一部、民衆が、自警団を名乗り、貴族狩りが横行。

 騎士団や、衛兵達と、衝突していると聞く。

 ヨセフも、激情にかられ、剣を、振るってしまったな。

 こんな時こそ、慎重に、事を成さねば、新たな火種が、生まれると言うのに。

 平静を装い、事態の収束を、宣言しているが……。

 ヨシカの言う通り、今のスターリーは、危険すぎる。

 ヨセフの奴、冷静さを取り戻し、後悔、焦り、あらゆる、負の感情に、押しつぶされているな。

 ヨセフは、危うく、自らの手で、貴族社会を、破壊するところであった。

 今のスターリーの街は、エネスの街より、貴族達には、住ずらかろう。

 再び、貴族達が、エネスの街に、押し寄せて来るとも、考えられる。

 ちっ……!

 面倒臭い……。

 悪いが、お前達の境遇に、同情などしねえぞ?

 事もあろうに、ヨセフに。国王に!剣を向けたのだから。

 手を打っておく、必要があるな。

 俺は、ペンをとり、今回の、貴族の暴走を非難。ヨセフの、早い対応を、称賛すると、明言する。

 ヨシカも、それを見て、静かに頷く。

「それを見れば、兄上も、少しは、落ち着くでしょう。貴族達も、ジャショウ君と、エネスの街が、兄上と、同調したと知れば、エネスの街に、亡命などと、考える事は、無くなる筈です。しかし、スターリー。この後、どうなる事か?民達が、悪い形で、力を持ちすぎました。アルブレッド殿達、清廉潔白な貴族達も、多少の被害を、受ける事となりましょう。今回の事件。兄上は、冷静に対処し、民達の介入を、許すべきではありませんでした。それにより、今度は、民達に、刃を向ける、必要が出てきました。ここまで来ると、スターリーの街の、衰退は、免れません。僅か、十か月で、この様な事態になるとは……」

「はぁ……。頭が痛いな。結果を見て、ヨセフを非難する事は、簡単な事だが……。貴族の暴走に、三千の命の代償。残念だが、この結果は、分かり切っていた。薄情だが、その書状で、ヨセフを激励し。貴族達を、牽制するしかない。過ちが、繰り返されない様にな」

 全ての元凶は、貴族達の、飽くなき欲望にある。

 エネス地区の時同様、エネスの街を欲し、武器を持ったのは、貴族達の方だ。

 その上、あろう事か、ヨセフに。スターリー国王に、刃を向けた。

 決して、許される事では無い。

 しばらくの間は、多くの血が流れるぞ。

 この血の代償は、高くつく……。

 やれやれ……。

 ヨセフも、俺達も、まだまだ、未熟だな……。


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