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天翔雲流  作者: NOISE
分かつ先に……。
1760/1794

エネスの目

「ヨシカの旦那!ご懐妊おめでとう!」

「よっ!ついに、ヨシカの旦那も、お父さんか!」

「おめでとう!」

 子羊の嘶き亭……。

 ジョンさん経由で、既に、ガッツ達も、アンヌさんの懐妊を、知らされている。

 ヨシカは、もみくちゃにされながら、皆に、祝われている。

 ヨシカは、照れ臭そうに笑い、

「皆、ありがとう!」

「おう!男前が、上がって!」

「もう、パパの顔か!」

 ガッツ達が、もてはやす。

 ヨルムも、上機嫌で、

「今日は、儂の奢りじゃ!思いっきり飲むぞ!」

「「「よっしゃあああ!!」」」

 本当、お祭り騒ぎが、大好きな連中だなぁ……。

 アンヌの方は、ネムを筆頭に、万全の体制。

 シャルとサクヤも、定期的に、アンヌの体に、錬気を送り。子供が、流産しない様に、その名の通り、気を配っている。

 ライムの奴も、珍しく、神の仕事で、祝福を授けていた。

 まあ、九割九分、元気な赤ちゃんが、生まれる事だろう。

 ガルガトとマリアも駆けつけ、

「洋服は、儂等に任せろ!」

「女の子でも、男の子でも、最高の服を、作ってあげるわぁ♪」

 また、ヨシカ達は、大いに喜ぶ。

 そんな中、人込みをかき分け、

「ヨシカ様!ヨシカ様!ご懐妊、おめでとうございます!今の気持ちを、一言どうぞ♪」

「んあ?モヤミ!?お前が、どうしてここに!?」

 見違える筈が無い!

 ベルバレスの文屋、モヤミ・クレネック!

 いや、情報屋だったか?

 モヤミは、ムフフンと胸を張り、

「やだなぁ、ここの方が、情報屋の仕事の、需要があるようでして♪」

「ジャーナリストの、間違いじゃ無いか?」

「あたしゃ、情報屋ですよ!今は、子羊の嘶き亭専属の!」

 子羊の嘶き亭の、情報屋ぁ?

 俺は、キリカの方を向く。

 キリカは、困った顔で、頷いている。

 その間も、モヤミは、ヨルムとヨシカに、質問を、ぶつけまくっている。

 ヨルムは、上機嫌で答え。ヨシカは、しどろもどろで、答えている。

 まあ、モヤミの情報網は、確かなんだが……。

 何か、胡散臭いんだよなぁ……。

 しかし、モヤミの言葉は、人を酔わす。

 ヨルムは、上機嫌で、

「ジャショウよ!この者に、事務所を作ってやれ!」

「はあ?」

「ジャショウよ!情報の強さは、何事にも勝るぞ!この者を筆頭に、エネスの街を、監視するのじゃ!エネスの街だけでは無い!他の街も!情報戦で勝てれば、この街の、助けと成ろう!そう言う処に、力を入れると良い!」

「む、むう……。モヤミ……。本気で、やる気があるか?」

 目を輝かすモヤミ!

 胸を張り、

「当たり前でしょう!その為に、この街に来たんだから♪」

「はぁ……。分かった……。子羊の嘶き亭の側に、事務所を、作ってやろう。モヤミよ。仲間を集め、エネスの街の、目と成ってくれ!」

「万事、モヤミ・クレネックに、お任せ♪」

 ああ……。

 また、面倒な事に、成りそうだ……。

 とんでもない爆弾が、エネスの街に、来てしまったなぁ……。

 天井知らずの、賑やかさ……。

 いったい、何時に成ったら、落ち着くのだろうか……?


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