おかえりなさい!
「アンヌさん!よく頑張ったわねぇ」
「アーリヤおば様!」
アーリヤが、アンヌを、優しく抱きしめる。
皆、笑顔で、
「アンヌお姉ちゃん、お帰り♪」
「もっと早く、来ればよかったのに!」
「ジャショウお兄ちゃん、気が利かないなぁ!」
ぬ?
俺が、怒られてしまった……。
残っていた、メイド達が、一礼し、
「ヨシカ様とアンヌ様のお部屋は、準備できております!」
「さあ、荷物を、入れてしまいましょう」
アーリヤは、優しく、アンヌの手を引き、
「私も手伝いますから、早く終わらせて、エネスの街を、観光しましょう♪買い足す物も、有るでしょう?ヨシカさんも、ジャショウちゃんも、今日は、一緒に、お買い物ですよ?」
「ははは!よろしくお願いします!」
ヨシカは、嬉しそうに頷く。
アンヌも、満面の笑顔で笑う。
やれやれ……。
俺は、荷物持ちか……。
ヨシカ達の為に、広い部屋を一つ。
後、各々の部屋を、一つずつ。
子供達も、率先して、手伝ってくれて、あっと言う間に、片付け終わる。
アーリヤは、ニコニコ笑い、
「ベッドとクローゼット。後、机も必要ね♪さあ、アンヌちゃん。一緒に、買いに行きましょう♪」
「はい♪アーリヤおば様♪」
アーリヤとアンヌは、手を繋ぎながら、歩き出す。
その後ろを、俺とヨシカが並んで歩く。
「ヨシカも、大きめの机と。資料を並べる、棚が必要か?ウルヴア学園とも、通信で、これからは、会議をするのだろう?その為の、机や資材が、必要か?」
「ああ、そうだな。取り敢えずは、そんなもので、大丈夫だろう」
「おっし!それじゃあ、買いに行きますか♪」
これからの予定を話し、俺達が、城から出ると……!
「ヨシカ様!アンヌ様!俺達の仲間に成ってくれて、ありがとう!」
「お帰りなさい!ヨシカ様!アンヌ様!」
街中から、ヨシカ達に向けて、声援が沸き起こる!
驚く、ヨシカとアンヌ。
俺も、驚いた。
そんな俺の首に、
「よう!強欲勇者!少し、遅いんじゃ無いか?馬鹿貴族はいらねえが。ヨシカの旦那と、アンヌ様は、早く、呼べよ!」
「ガッツ!俺も、反省しているんだ。言わないでくれ……」
「くくく……。マーロウ家具屋のバインの爺さんが、張り切っていたぜ♪早く、行って来いよ♪ヨシカの旦那も、強欲勇者が、買ってくれるから、良い物、ガンガン、買ってくると良いぜ♪バインの爺さんも、ヨシカの旦那達が、定住してくれると聞いて、張り切っていたからさ」
「み、皆、私達の事を、歓迎してくれているのか……?」
「おうよ!街中、大賑わいだ♪ヨシカの旦那は、俺達の為に、頑張ってくれているからなぁ♪大人気だぜ♪それに、この街には、元、ヨーシュアの民も、多く居る!アンヌさんの事も、心配していたんだぜ♪今日は、皆、お祭り騒ぎだ♪チャックの奴なんて、ヒツジンになって、風船配っているよ♪強欲勇者なら、きっと、報酬くれるってさ♪なんせ、ヨシカの旦那達の為だもんなぁ♪」
「はぁ……。仕方が無い……。夜に、子羊の嘶き亭に行くと、伝えておいてくれ」
「流石、強欲勇者♪」
やれやれ……。
これは、思った以上に、大騒ぎになってしまった。
この歓迎に、アンヌは勿論。ヨシカの奴まで、涙ぐみながら、手を振って、声援に応えている。
俺達は、とんでもない家族を、手に入れてしまったのかもな……。




