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天翔雲流  作者: NOISE
神魔王降臨、広がる世界……。
1737/1794

決別……!

 話に為らないな……。

 既に、我がエネスの街は、スターリーに在って、スターリーに在らず。

 我が領土で在って、スターリーを除く、七大国の、庇護下に在る。

 腐敗した貴族に、入り込む余地は、一寸たりとも無いのだよ。

 スターリーの街の再興に、エネスの街の助力は、必須。

 速やかに、エネスの街が、スターリーの要と成る為に、発展する為、厳選された人材を、エネスの街は、受け入れるべきだと、貴族達は、発言した。

 俺は、冷淡に笑い、

「無能を、受け入れる気は無い!スターリーを除く、七大国より、援助は受けている。そして、あの地は、我が領土にして、エネスの民の地だ。不要な人間を、受け入れる気は無い。我等の発展の、邪魔をしないでもらおうか?」

 貴族達は、顔を真っ赤に染め、俯き震える。

 俺は、遠回りに、貴族達を、無能と評価したのだ。

 オブラートに言ったが、寄生虫は、必要無いと、言っているのだ。

 分かって、頂いた様だな?

 発言した貴族は、俺の返答を聞き、無言で座る。

 俺は、貴族達を見回し、

「もう、エネスは、スターリーの地区では無い!一つの街なのだ。そこを治めるが、我が役目……!要らぬ干渉は、慎んでもらおうか?」

 もう、エネス地区じゃ無いのだよ。

 俺が治めるは、エネスの街だ!

 不要なモノは、徹底的に、切り捨てる!

 静かな声……。

 しかし、怒気の孕んだ言葉に、漸く、貴族達も、取り返しのつかない事をしたと、悟った様だ。

 今更、全てが遅い。

 虎に翼を与え、野に放った……。

 ここに居る、誰もが、漸く、悟ったのだろう。

 ある者は、頭を掻きむしり。

 ある者は、俯き、嘆息を漏らす。

 スターリーの街の、各地区の領主は、アルブレッドを筆頭に、俺の様に、冷淡な目で、その様な貴族達を、睨み、見下す。

 そんな中、ヨセフだけは、不気味に笑う。

 やれやれ……。

 どうやら、必要の無い人間を、見定めた様だな……。



 会議も終わり、俺は、席を立つ。

 この会議に、何の価値も、見出せぬな。

 何人もの貴族が、頭を下げ、俺の下へとやって来たが、俺は、形式的に対応し、完全に、塩対応。

 エネスの街に、堕落した貴族は、必要無い!

 俺は、毅然とした態度で、愚かな貴族達を、突き放す。

 貴族達は、憎々し気に、

「ジャショウ様も、お分かりだろう?若い者達にも、チャンスを与え、これからのスターリーを考え、育てていく必要があるのです。エネスの街は、そう言った者達を、受け入れるべきなのです!」

 もっともらしい事を、言いやがって……。

 俺は、横目で睨んで、鼻で笑う。

 蔑む様に、

「チャンスを与えるのなら、お前達が引退し、役職を、与えてやれば良いだろう?散々、エネスの民を、迫害しておいて……。私は、私の価値観で、エネスの為政者を、見出している!ガキの子守をしていられる程、エネスの街に、余裕は無いよ。見苦しいな、消え失せろ」

 徹底的に、無能な貴族を、排除する!

 俺の冷たい視線に、貴族達は、息をのむ。

 俺は、ふぅっと息を吐き、

「エネスは、スターリーで在って、スターリーでは無い!お前達が、干渉する余地は無いよ。そんなに、エネスに、構う暇があったら、スターリーの街を、どうにかするのだな」

 言うだけ言って、後は、去るのみ。

 何度も言うが、エネスの街に、無能な貴族は、必要無い!

 俺が、領主である以上、この理が、変わる事は無い。

 恨みも無く、憎しみも無いが……。

 災いの火種を、受け入れる程、俺は、お人好しでは無い。

 領主であるがこそ、俺は、エネスの為に、生きると決めた。

 哀れみはあるが、同情はせぬ。

 俺は、スターリーに背を向け、立ち去るのであった……。


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