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天翔雲流  作者: NOISE
神魔王降臨、広がる世界……。
1723/1791

沈みゆく船……。

 沈みゆく船に、誰が乗りたがる?

 ヨセフの一喝で、シルフィール家への、勧誘は無くなったが、ウルヴア学園に、求人広告を、半ば強引に、掲示してもらったとか。

 しかし、もう既に、ウルヴア学園では、エネス地区不干渉の王命を、口を酸っぱくして、学ばせている。

 そして、それを破った者の末路を、全校生徒に、教えてしまっている。

 故に、腫物の様に、若い生徒達は、その求人広告を、無視し、関わらない様にしている様だ。

 孤立無援……。

 四面楚歌……。

 彼等が望む、駒は、集まらなかった様だ。

 人を見出すヨシカ……。

 軍を統括するヨーレス……。

 スターリーをけん引する俺……。

 そして、それを束ねるヨセフ……。

 既に、スターリーは、形作られていたのだ。

 彼等の、付け入る、隙は無かった。

 しかし、彼等は、それが分からず、その輪を乱し、スターリーを、後退させてしまった。

 故に、多くの反感を買った事だけ、敏感に感じ取り、ヒステリックに、喚き続ける。

 人が集まらぬは、俺の、陰謀であると。

 スターリーの後退は、俺の所為であると。

 まあ、誰も、相手にせんのだが……。

 喚くだけなら良かったが、シルフィール家に、手を出したのは、流石にまずかった。

 ヨセフ、大激怒。

 王の命も、無視し続けて、これは、反逆であると、徹底的に、男達を糾弾する。

 男達は、反論も許されず、ただただ、涙を流し、俯いていた。

 さて、どうしたものか……?

 俺達が、彼等に、手を差し伸べるにも、今の奴等は、話にならない。

 何か一つでも、結果を出してもらわなくては……。

 今の奴等に、人は、付いて来ぬ。

 誰も助けない。

 誰も助けられない。

 やはり、エネス地区の為に、退かせるべきだろうか……?



 頭が痛い……。

 俺もまた、策士策に溺れた、と言う事か。

 彼等の治世は、稚拙で幼稚。

 結果どころか、悪戯に、エネス地区を、混乱させている。

 他の地区と、今までとは、逆の意味で、差が広がり始めている。

 まだ、一か月。まだ……。

 結果を求めるには、早計過ぎるか?

 しかし、悠長な事を、言ってはいられない。

 エネス地区の運営は、常に、最大の結果を求められる。

 少しの停滞も、許されないのだ。

 男達は、半狂乱で、広場に作られた舞台に立ち、全ての者は、一丸と成り、自分達に、従うよう。そして、俺との関係を断つように、喚き続ける。

 ガッツ達は、顔をしかめ、怒りに任せて、男達に、石を投げつける。

 余りに幼稚で、愚かな奴等だ。

 それもそのはず、奴等は、何の経験も無く、それを補う、知恵も無いのだから。

 領地運営など、荷が重かろう。

 特に、広大に成った、エネス地区の運営など……。

 彼等に、出来る仕事などでは無い。

 彼等が、残せる実績など無い。

 それでも彼等は、結果を出さなくては為らないのだ。

 民達から、投げられる石の重さは、彼等に、罪の重さを教える。

 果たして、彼等は、為政者として、開花する事は、出来るのだろうか……?


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