表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
神魔王降臨、広がる世界……。
1708/1792

何を心配しているのだろうか?

 パーティーが始まる……。

 そして、俺の前には……。

「ジャショウ!わらわは、奇麗か?」

「んあ?シャミラか。大丈夫!何時にも増して、とても綺麗だよ」

「そうか!わらわは奇麗か♪」

 俺に抱き着くシャミラ。横で、アルマが、不安そうな顔をする。

 シャミラは、それに気づき、

「お主は……」

 アルマは、俺の手を、力一杯握り、震えながら、

「我が父の不徳で、インスモーンには、大変迷惑をかけました!謝って済む事ではありませんが、申し訳ありません!」

 シャミラは、慈しむ様に、アルマを見つめる。

 アルマの頭を撫で、

「お主は、ちゃんと謝れる、良い子なのじゃ♪それに、今は、ジャショウの妹なのじゃろう?為らば、わらわの、妹でもある!」

「えっ?あっ……。シャミラお姉様?」

「うむ♪」

 シャミラは、アルマに、姉と呼ばれて、満面の笑顔で頷く。

 少し後ろでは、アモスとナタンが、嬉しそうに、その光景を、見守っている。

 俺は、誰とも、結婚しないのだが……。

 今、それを言うのは、野暮と言うモノか。

 アルマとシャミラは、嬉しそうに、俺の手を引き、

「わらわは、あれが食べたいぞ!」

「お兄ちゃん!私も、あれが食べてみたい!」

「はいはい……。じゃあ、皆で、料理を食べに行くか」

「「うん♪」」

 まったく……。

 我が姫君達は、世話がやけるよ……。



 俺達が、仲良く、食事を堪能していると、ソルトとメイニルが、真っ青な顔で、駆け寄ってくる。

 慌てた様子で、

「シャミラ様!我が国と、インスモーンは、対等な関係です!どうか、ルキウス様と同じ席で、来賓として、もてなさせて下さい!」

「うむ?わらわは、ジャショウが居れば、その様な事は、気にせぬぞ?」

「そう言わず!どうか、あちらの席に!」

「むう……」

 アモスとナタンは、何かを察したのだろう。可笑しそうに、笑っている。

 しかし、俺もまた、シャミラの身分を考えず、随分と、連れまわしてしまったな。

 メイニルに、手を引っ張られ、

「ジャショウ君も、大人しくしていて下さい!」

「う、うむ。済まなかった……」

 また、怒られてしまった。

 シャミラに代わり、メイニルが、俺のお目付け役として、付いて歩く。

「ジャショウさんは、勘違いされやすいんだから、注意して下さい!」

「何を、勘違いされるのだ?」

「はぁ……。そう言う、無防備なところが、問題なんですよ!」

「お、おう……」

 やはり、何を言っても、怒られてしまうのか?

 理不尽に思えてならないぞ……。

 ベルトラム達は、後ろで、可笑しそうに、笑いを噛み殺している。

 アルマは、俺の腕に抱き着き、

「お兄ちゃん。あっちに、美味しそうなのがあったよ?」

「ん?じゃあ、食べに行こうか」

「うん♪」

「ちょっと、ジャショウさん!!まだ、話が終わっておりません!あなたは、私の側で、大人しくしていて下さい!!」

 メイニルが、血相を変えて、俺の横を歩く。

 ああ、姦しい、姦しい……。

 やれやれ……。

 この者達は、一体何を、心配しているのだろうか……?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ