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天翔雲流  作者: NOISE
神魔王降臨、広がる世界……。
1707/1791

何を言いたいのか、さっぱり分からん!

 やれやれ……。

 漸く、ルキウス達が帰った……。

 年末の忙しい時に、辺境の村の視察なんて、酔狂な王様だ。

 しかし、また、面倒な置き土産を……。

 この世界でも、年末に、王城で、パーティーをするらしい……。

 俺達の世代の勇者達は、今年、随分と活躍したから、ウーナと共に、出席しろと。

 面倒この上ない。

 また、ベルトラム達は、テンパっている。

 じたばたしても、仕方が無かろう。

 俺は、ベルトラム達を落ち着かせ、旅の支度をする。

 ルキウスの好意で、アルマとナタンも、出席して良いとの事。

 俺は、二人の、旅の準備もしてやる。

 パーティーでの服が、二人にも必要か。

 俺は、万物創造の法で、ガルガトさんの服を、創造する。

 俺もついでに、向こうで着ていた服を、複製するか……。

 やはり、慣れた服が、一番落ち着くな。

 ナタンは、老紳士の様に。アルマは、何処から見ても、お姫様だな。

 物はついでだ。ベルトラム達を呼んで、万物創造の法を使い、何着か、洋服を作ってやるか。

 目を輝かせ、驚く、ベルトラム達。

 気に入った服が、有ったかな?

 ベルトラムの趣味は、アルブレッドに似ているな。

 落ち着いた、赤と黒の服を選んだ。

 ヤファとアデナは、俺オリジナル、桜をモチーフにした、白とピンクのドレスを。

 嬉しそうに、ヤファは、俺に抱き着く。

「ジャショウ!ヤファ、奇麗?」

「ああ、とても綺麗だよ♪アデナも、何処かの、お姫様の様だ」

 アデナもまた、俺の言葉に、頬を染める。

 さて、準備が出来た。

 それじゃあ、ウーナと一緒に、アルゴスに向かうかねぇ……。

 新年は、ニッサ村で、迎えたいし。さっさと、終わりにするか……。



「ジャショウさん、その服、何故か、ジャショウさんに馴染んでいますね?何か、ジャショウさんの為に有る様な、昔から着ていた様な、不思議な服です」

「んあ?ははは……。昔、ある人が、俺の為に、作ってくれた服を、模倣したのさ。俺にとっては、一番、なじみ深い服さ」

「そうなのですか……。でも、随分と、上等な服。ジャショウさんの過去が、益々、分からなくなってしまいました」

 アデナは、不思議そうに、俺を見る。

 俺は、笑いながら、曖昧に、言葉を濁す。

 俺には、この世界の、過去が無いからな。

 アデナが、少し、寂しそうに笑う。

「話してくれないのですね……?ジャショウさんの過去。ジャショウさんの、見ている世界を」

「ははは……。アデナ達に、嘘はつきたくないからな。俺には、過去が無い。それに俺は、今は、ニッサ村の事しか、見ていないんだよ。何時か、話す時が来るかもしれない。それまで、待っててくれないか?」

「分かりました……。ハラ婆様にも、ジャショウさんの事は、詮索しない様に、言われております。でも、何時か!」

「そうだな……。何時か、話せる時が来れば良いな……」

 さて……。

 馬車が、アルゴスの門を潜ったか……。

 俺の膝を、枕にしていた、ヤファとアルマが、目を覚ます。

 さてと、いよいよ……。

 面倒な、パーティーとやらに、出席しようか……。



「ジャショウ君、三日ぶり♪今回のパーティーには、シャミラちゃんも来るけど、結婚なんて、しないでおくれよ?」

「はあ?私は、誰とも、結婚しませんが?」

「あはは!けど、シャミラちゃんから、もう、百通以上、ジャショウ君と、結婚したいと、手紙が来ているのだ。心配だってするよ」

「はあ……?」

 まだ、子供だが。シャミラも、酔狂な子だなぁ。

 俺と、結婚したいとか。

 無いわぁ……。

 心なしか、ルキウスが、やつれている。

 盛大にため息をつき、

「はぁ……。ジャショウ君には、もっと、自覚を持って欲しいよ」

「何のですか?」

「いや、こっちの話だ。まあ、パーティーを、楽しんでくれ」

「「「はっ!」」」

 ルキウスの言う事が、何一つ分からん。

 まあ、美味い飯を食って、適当に、過ごすとしようか……。


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