鳶の子は……!
ロスコマンの王は、糞野郎だった。
まあ、一言でいうと、幼女愛好家。
契約の内容は、インスモーンの地を、ウルカスムと分割し、アルマとシャミラは、ロスコマンの王が、預かると言うモノ。
俺は、その書類を見て、般若の形相に変わる!
俺は、怒りに任せ、その書類を、各国の王に、映像を通して、公表する。
インスモーンとアルカディアは、動き出した様だ。
しかし、兵が集まる前に、既に兵を集めていた、ロスコマンが、動き出した!
俺は再び、空間転移をする!
インスモーンとロスコマンの国境沿い。
インスモーンの兵達は、急の出来事に、混乱していたが、俺の出現で、歓声を上げる。
俺が、ここの守備隊長に、ウルカスムとロスコマンの、密約書を見せると、般若の形相に変わる!
俺は、ふぅっと一息。
暴虐!!
ロスコマンの将が、口上を述べる暇も無く、塵一つ残さず、消滅する!!
それに伴い、インスモーンの、守備隊長が、口上を述べる。
「これは、インスモーンに対する、ロスコマンの、侵略行為!!これより、勇者ジャショウ様と共に、残党狩りを、開始する!!」
門が開き、インスモーンの兵達が、一斉に、ロスコマンの兵に、襲い掛かる!
俺もまた、前線で、次々と、将兵達を殺してゆく。
愚かな奴等だ……。
兵を動かさず、知らぬ存ぜぬを、貫き通せば良かったものを……。
兵を動かした事で、この書類が、本物であると、証明された。
さて、ロスコマンの王には、退場してもらおうか……?
俺は、アモスと合流し、次々と、ロスコマンの街々を、占領してゆく。
勿論、アルカディアが、殿として、ウルカスムに、睨みを利かせている。
一方的な虐殺!
俺達は、ロスコマンの本城に迫る。
しかし、予想に反し、呆気ない、幕引きと成った。
ロスコマンの使者が、王の首を掲げ、降伏を申し出る。
「勇者ジャショウ様!この愚行は、この愚王ラーゼの、一存です!この男の悪癖で、民達は既に、国を見限っております!我等もまた、この男と、心中するつもりはありません!虫の良い話だと、分かっております!しかし!どうか、分かって下さい!ロスコマンの民達もまた、被害者なのです!どうか、この男の首を以て、矛を、お納め下さい!!」
「ふむ。事情は分かった!しかし、王の居ない今!ロスコマンは、誰が治めるのだ?」
「愚王ラーゼを諫め、長い間、幽閉されていた、我等が姫!ミネルカ様が!!」
俺は、アモスの方を向く。
アモスは頷き、
「ジャショウ殿。有名な話です。民に乱暴を働く、ラーゼを諫め、王族でありながら、古い塔に、監禁された姫が、この国には、居ると聞きます。恐らく、ミネルカ様と言うのは、その者かと」
「ふむ。面白い!鳶が鷹を産んだか!ならば、王女ミネルカ様と、謁見を願いたい!!」
「はっ!直ぐにでも!!」
俺は、アモスに、兵を任せ、ロスコマンの、王城に入る。
さて……。
本当に、鷹であれば良いが……。
ロスコマン、謁見の間……。
青白い、儚げな少女が、俺に、頭を下げる……。
どうやら、長い間、軟禁されていたと言うのは、本当の事の様だ。
俺は、片膝をつき、頭を下げる。
ここまで、傍若無人に、二国を、脅していた俺が、頭を下げた事に、人々は驚き、困惑する。
俺は、優しく笑い、
「ミネルカ様!ご壮健の様で何よりです!しかし、少し、顔色が、優れぬようですね?私の力を、少し、お分け致しましょう」
俺は、その言葉と共に、ミネルカに、錬気を分け与える。
光に包まれる、ミネルカ。
光が収まり、驚く一同の前に、一人の、美しい女性が、立っていた。
ミネルカは、動揺し、
「誰か、鏡を、お貸しくれませんか……?」
直ぐに、ミネルカに、鏡が手渡され、
「こ、これは……!?」
ミネルカは、驚き、大粒の涙を零す。
俺は、笑い、
「ミネルカ様には、しっかりした食事を取り、適度に、体を動かす事を、具申いたします。今日まで、良く!頑張りましたね」
「あ、ああ!!ジャ、ジャショウ様!我が父の愚行、心より、お詫び申し上げます!我々は、インスモーンに謝罪をし。今後、ウルカスムとは、縁を切る事を、ここに誓います!」
「それが、よろしいでしょう。微力ながら、私も、力と成り、シャミラ様に、口添えをさせて頂きます」
ミネルカは、涙を流し、何度も何度も頷く。
さて、これで……。
孤立した、ウルカスムは、どう動くかな……?




