休む時は、しっかり休む時か……。
アーロンは、信用と共に、仲間を失った。
俺は、ソルトと、顔を見合わせ、ため息をつく。
まるで、エレズの様だ。
喚き、吠え、騎士達に取り押さえられ、謁見の間から、退場させられた。
アーロンの、無様な醜態に、誰もが、顔をしかめる。
国王は、ため息をつき、
「ジャショウよ。此度も、良くやってくれた。騎士達からも、報告を受けている。数多の妖魔を倒し。傷ついた兵達を、癒してくれたと、言うでは無いか。これで、危険地帯が、一つ消えた!誠、大義であったぞ!」
「はっ!勿体無きお言葉!」
「はぁ……。君が、聖フィナゴールの、勇者であってくれたらな……。前にも言ったが、ルキウス殿が、貸したがらなかった訳だ。誰もが欲する、誠の光よ!」
「はあ……?私はただの、勇者擬きですが?しかし、国王陛下に、そう言ってもらい、感謝いたします。さて、訓練を終え、アルカディアに、帰還したいと、思うのですが……」
「うむ……。少なくとも、アポロニアとアリエルは、使い物に成ったか。実に、価値のあった、訓練である!ソルト殿!誠に、感謝する」
「はっ!」
俺達は、リシャードに向かって、深く、頭を下げる。
これで、漸く、解放される。
しかし、
「時に……。ルキウス殿には、了承を取ったが、後一週間、我が国で、ゆっくりされたらどうだ?」
「は?」
「何、他意は無い。この一か月、お主達には、苦労を掛けたからな。少しは、客人として、もてなしたい。アポロニア達も、君達に、恩返しをしたいと、言っておるのだ。メッセイの街を、観光するのも、悪くは無かろう?」
「は、はあ……。興味はありますが、早く、村へと戻って、子供達の面倒を、見たいと思っております」
「まあ、そう言うな!お主には、少し、休暇が必要だろう。お主は、気を張り過ぎだ!ルキウス殿とも話したが、たまには、ゆっくり、年相応に、遊ぶ事も大切だぞ?」
「は、はあ、しかし……」
「ジャショウ殿!ここは、リシャード国王陛下の、ご厚意に甘えよう!君は、少し、働き過ぎだ!私達は、頼もしく思うが。もう少し、他の勇者達の様に、年相応に、甘えて欲しい!」
「は、はあ……。ソルト様まで……」
俺が、自分の役目を、全うしようとした事で、周りの者達に、気を使わせていたのか。
俺は、深々と、ため息をつき、
「それでは、リシャード様と、ルキウス様のご厚意に甘え、少し、休暇を頂く事としましょう」
「うむ!その方が良い!聖フィナゴールは、お主達を、歓迎するぞ!」
「はっ!」
やれやれ……。
子供達に、言い聞かせていたが……。
休む時は、しっかり、休まなくてはな。
さて、メッセイ観光と、洒落込もうか……?




