ああ、面倒ごとばかり……。
「ジャショウ君達、おかえり♪影達の報告により、君達の戦いは、既に知っているよ。魔王と呼ばれる、強力な個体を、いともたやすく、倒してしまったんだってね♪それによって、前代未聞の、魔巣の破壊に、成功した!本当、君達は、凄いねぇ。驚かされてばかりだよ!」
「はあ……。それでその……。インスモーンの方で、戦勝会を開くそうなので、しばらくの間、王都に、滞在させてもらいたいのですが……。よろしいでしょうか?」
「うんうん♪君達が使っていた部屋は、ちゃんとあるから、そこに泊まると良い。ただし!間違っても、シャミラちゃんと、結婚するとか、言わないでくれよ?」
「ははは……。私はまだ、色恋に、興味がありません。それに、ニッサ村の事もありますし、その様な話が出ても、謹んで、ご辞退させて頂きます」
「ニッサ村かぁ……。嬉しいような、悔しいような……。ジャショウ君達には、アルゴスで、活躍してもらいたいのに」
「遠く、ニッサ村にも、ソット達とエミネ達の、活躍の知らせが、届いております。私達は、必要ないでしょう?」
「うん。彼等にも、大いに、助けられているよ。でも、いざと言う時の事を考えると、ジャショウ君達にも、アルゴスに、留まって欲しいなぁ」
「お断り申し上げます!何かあったら、また、駆け付けますので、ご了承下さい」
「はぁ……。ジャショウ君は、相変わらず、頑固だねぇ……」
やれやれ……。
予想通りだが、ルキウスと話すのは、面倒な事だ。
二日後に、インスモーンから、俺達を招く為に、迎えの馬車が来る。
仕方の無い事だとは言え、それも、面倒だなぁ……。
さっさと終わらせて、ニッサ村に、帰るとしようか……。




