圧勝!!
妖魔を、一匹残らず、排除した。
そこらかしこで、歓声が上がる。
俺は、ベルトラムと、拳を重ねる。
その頃に、漸く、アルカディアの救援が、到着した様だ。
俺達は、ソルトと合流し、王女シャミラの下へ。
満面の笑みのシャミラ。
横には、アモスが立っている。
二人とも、目を輝かせ、
「流石、ジャショウ達じゃ♪あっと言う間に、妖魔達を、倒してくれた!わらわは、嬉しく思うぞ♪本当の勇者とは、こんなにも、強いのだなぁ」
「シャミラ様。ジャショウ殿達だからです!あの、圧倒的な力を誇った、魔王でさえも、一瞬で、倒してしまうとは!その上、魔巣が、消滅してしまったぞ!この戦いは、後世まで、語り継がれるだろう!」
俺は笑い、ソルトと共に、シャミラの前で、首を垂れる。
シャミラは、ソルトの服を引っ張り、
「のう!お主からも、ルキウス殿に、言ってはくれぬかのう?わらわは、ジャショウと、結婚したいのじゃ♪」
「ははは……。どうか、お許し下さい!我が国にとっても、ジャショウ殿は、宝なのです」
「むう……。わらわは、諦めぬぞ?」
「ははは……。本当に、お許しください!」
ソルトは、深々と、ため息をつく。
俺の方を、恨めし気に睨み、
「ジャショウ殿!帰りますぞ!」
「ん?ああ、そうだな。これにて、任務完了!シャミラ様!それでは、私達は、帰らせてもらいます」
「むう……。まだ、良いでは無いか?」
「ルキウス様にも、報告せねばなりません。お名残り惜しいですが、失礼させて頂きます」
「日を改め、戦勝会をするぞ!ジャショウ達も、来てくれるよな?わらわは、待っておるぞ?」
「ええ……。喜んで、出席させて頂きます」
はぁ……。
魔王と戦うより、疲れてしまった。
やれやれ……。
まだ、ルキウスにも、報告しなくては、成らないのか……。




