魔王と激闘!!
戦いは、始まっていたか!!
魔を体現するかの様な、凶悪な存在。
奴が、魔王か!!
魔王が、咆哮を上げる!
瘴気を放ち、シャミラを襲う!!
「つぅ……!」
間一髪か……!
俺は、拳を突き出し、相殺する!
俺は、後ろを振り向き、優しく笑う。
「大丈夫か?シャミラ……。こいつは、俺がやる!シャミラは、一度、後ろに下がっていなさい」
「ジャショウ!やっぱり、助けに、来てくれたのじゃ!信じておったぞ!ジャショウ!」
俺は、騎士達の方を向き、静かに頷く。
騎士達は、心得たと、シャミラを、後退させる。
俺は、再び、魔王を睨む!
成程な……。
今までの、魔王の殆どは、始祖の神の、成れの果てであった。
こいつは、純粋な、瘴気の塊か!
俺は、声を張り上げ、
「ベルトラム!ヤファとアデナと共に、妖魔の数を、減らしてくれ!」
ベルトラム達は、心得たと、走り出す。
更に俺は、アモスの方を向く。
目線と目線が交差し、アモスは、力強く頷く。
そして、アモスもまた、兵を従え、妖魔を駆逐してゆく。
さて、お膳立てが済んだ。
俺は、魔王と、対峙する。
俺は、悠然と歩き、魔王を圧倒する!
再び、咆哮を上げる魔王!
人知を超えたスピードで、俺に、襲い掛かり……!
ガキッ!!
俺の拳と、魔王の拳が、交差する!
俺は、微笑を称え、
「ふん……。その程度か……?」
続けざまに、魔王の腹部に、渾身の一撃を、お見舞いする!!
そのまま、華麗に回転し……!
ガッ!!
俺の蹴りが、魔王に直撃し、魔王が、後方に吹っ飛び、岩にめり込む!!
俺もまた、人知を超えた速さで、魔王の前に!!
「まあ、死んでおけ!!」
刹那の戦い……!
俺の拳が、魔王を貫き、浄化する!!
光に散った魔王を見上げ、俺は、儚く笑う。
「これで俺も、勇者として、戦わなくては、成らぬのだろうな……」
魔王の消失と共に、魔巣が、崩壊してゆく。
歓声が上がる!
俺は、拳を掲げ、
「魔王は、倒れた!!これより、掃討戦を、開始する!!」
「「「おお!!」」」
これで漸く……。
漸く、インスモーンも、魔巣の脅威から、解放されるのか……。
俺は、深く息を吐き、ベルトラム達の下へ向かう。
さて……。
最後の狩りを、始めようか……。




