表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
混沌の中で咲く、一輪の花
1632/1792

新年を迎える

 もう直ぐ、年が明けるな……。

 孤児院では、幼い、リアノンとアミルは、眠ってしまったが。残りの子達は、起きて、年を明けるのだと、頑張っている。

 八歳に成った、シャフィカは、眠気眼を擦り、俺に、寄りかかっている。

「ジャショウ……。私が、眠りそうになったら、起こして……」

「はいはい……。後三十分で、年が明けるよ。ここまで頑張ったんだから、シャフィカちゃんも、起きて、年を明けようか」

「うん……」

 俺は、シャフィカが眠らない様に、アルゴスでの、冒険の話をし、笑わせてあげる。

 そうこうしている内に……!

バァン!

バァン!

 外では、花火が、打ち上げられていた。

 年が明けた様だ。

 子供達は、孤児院の扉を開け、興奮した様子で、花火を見上げる。

 俺も、シャフィカと手を繋ぎ、外へと出る。

「うわぁ♪」

 色とりどりの花火に、シャフィカも、大喜び。

 花火を指さし、にっこり笑う。

「ジャショウ!あけましておめでとう♪」

「はい♪おめでとう♪」

 俺とシャフィカは、顔を見合わせ、にっこり笑う。

 そんな中……。

「ううぅ……。ジャショウ、ジャショウ!」

「ジャショウ、どこ?」

 リアノンとアミルが、起きてしまった様だ。

 俺は、二人の下へ。

「二人とも、あけましておめでとう♪今、花火が、打ち上げられているから、一緒に見ようか?」

「「うん♪」」

 俺は、二人を、抱き上げる。

 アミルは必死に、空に咲く華を掴もうと、手を伸ばす。

 可愛い子達だ……。

 年長のゲメルスが、興奮しながら、

「ハラ婆ちゃんの所に、お参りに行こうぜ!」

 ベルキンもまた、シャフィカと手を繋ぎ、

「そうね♪皆で、お婆ちゃんに、挨拶をしましょう♪」

 俺達六人は、シスター・アネスに、了承を得て、賑やかな、夜の村を、練り歩く。

 子供達は、興奮しながら、

「ジャショウ!あれ食べたい!」

「俺は、これが食べたい!」

「ははは!先ずは、ハラ婆さんに、挨拶だ。それが済んだら、屋台を、見て回ろうか?」

「「「うん♪」」」

 俺は、子供達と共に、道行く人々と、挨拶を交わし、ハラ婆さんの所へ。

 子供達は、元気よく、

「「「お婆ちゃん!あけましておめでとう♪」」」

「おやおや、おめでとう。皆、来てくれたんだねぇ」

 ハラ婆さんは、一人一人の頭を撫で、祝福してくれる。

 そして、俺の頭も撫で、

「ジャショウ様。今年も、大変な年に成るでしょうが、どうか、よろしくお願いします」

「ああ、皆で、頑張りましょう!」

 俺の答えに、ハラ婆さんは、ニコニコ笑う。

 さて、子供達に、お礼を言わせ、屋台を回って、帰るとしようか……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ