灯る、希望の光
俺は、ザンギバールの軍と共に、混沌とした大地を、進軍する。
先ずは、一戦……!
斥候の知らせで、妖魔達が、餌を求め、俺達の軍に、向かって来る事を知る。
ふむ……。
三千弱か……。
ニッサ村周辺では、もう、妖魔が殆ど居なかったが、ザンギバールに入れば、これ程の妖魔が、跋扈しているのか……。
一同が、覚悟を決めて、武器を構える。
妖魔の大行進に、砂煙が舞う。
俺は、ゆっくりと、前へと出て、
「カリス姫様……。後の事を考え、兵達は、温存して下さい!この程度の敵なら、俺一人で、十分です……!」
俺は、風の様に走り。鳥の様に舞う!
放気を放ち、一瞬で、妖魔の軍勢を、討ち払う!!
そのまま、残党を駆逐し、
「さて、進軍しましょう。ここより、一番近いのは、バルト城でしたか……?そこを奪還し、拠点とします!」
また、こいつ等も、呆然としている。
俺は、首を傾げ、
「どうかされましたか?」
俺は、カリス姫に、声をかける。
カリス姫は、慌てた様子で、
「あっ!えっ?は、はい!ヒルデリック!ジャショウ様に従い、全軍に、移動の命令を!」
「か、畏まりました!!」
俺は再び、カリス姫の横に……。
まだ、ここら辺は、俺達が、ニッサ村で奮戦したから、妖魔の数が少ないな。
拠点とするべき場所を、早く定め。カリス姫の威光で、ザンギバールが、まだ、健在だと、人々に、知らせなくては……。
そうすれば、各地に散った民達も、集まって来るだろう……。
今はまだ、戦い、耐え忍ぶ時だ。
戦い、戦い、戦い抜いて。それが、人々の耳に入れば、必ず、ザンギバールは、再び、一つになる事であろう……。




