緊急事態……!
エレズは、もう、壊れていたのかもしれない……。
現実に押しつぶされ、インスモーンに逃げ、多くの者達を、殺してしまった……。
あいつは、馬鹿だが聡い。
人の死を多く背負い、それから逃げる為に、必死に、勇者であろうとした。
憧れは、醜く歪み、勇者である事で、罪から、逃げようと言うのだ。
勇者は、決して、免罪符ではない!
それでも、評価出来る事は、あいつは、インスモーンの者達を、多く殺した事に、罪の意識を感じている。
故に、逃げようとしているのだ。
あいつは、牢獄の中で、狂った様に、叫び続ける。
かつての、仲間の名を呼び、呪詛を吐く。
牢屋から出れば、ベルトラム達の名を叫び、喚き散らす。
そしてまた、牢獄に……。
それを、何度となく繰り返し、ついには、アルゴスの街から、追放される事と成った。
イカレていやがる。
もう、会う事も無いと思う反面。奴の執着心を、侮る事は出来ない。
恐らく、何らかの形で、接触してくるだろう……。
やれやれ……。
俺が本当に、この手で、断ち切らないと、いけないのかもしれないな……。
緊急事態宣言が、発令される!
インスモーンでは、多くの兵が死んだ。
その一部が、アンデットに成り、アルカディアへと、進軍しているのだ。
至急、インスモーンから、早馬が来て、報告される。
インスモーンでも、兵を挙げ、アンデットの討伐をしたのだが。アンデット達は、殆ど反抗せず、ただ真っ直ぐと、アルカディアを目指す。
インスモーンは、かつての仲間達の、変わり果てた姿を見て、士気が上がらず。四百体余りのアンデットを、取り逃がしてしまった……。
アンデット達の、目的は何だ?
アルゴスの方に向かっているが、微妙に位置が違う。
至急、俺達のパーティーが、騎士達を従え、現場へと赴く。
やれやれ……。
いくら、死人とは言え、戦いたくない相手だな……。




