爆発しまくる不発弾!
大勢に見送られ、ロゴーの村を、後にする。
エレズは、一言も、喋らなかった。
ベルトラム達も、既に、彼の事を、相手にもしない。
昨日同様、トライアングルの陣形で、慎重に、パルーの村を目指す。
途中、妖魔の気配を感じ、行軍を、停止させる。
俺は、ベルトラム達と、目配せし、東の森を睨む。
ゴブリン八体か……。
戦えば、乱戦と成るな。
まだ、気付かれていない。
俺は、慎重に歩くように、皆に、指示を送る。
しかし……!
「わああああっ!!」
一瞬、何が起こったのか、分からなかった。
エレズの奴か、ゴブリンに向かって、無策で、飛び出して行ってしまったのだ!
緊張が走る!
俺は、暴走するエレズに呆れ返り、思考をめぐらす。
その間も、
「僕は、勇者、エレズ!人々を苦しめる、穢れし妖魔よ!正々堂々、勝負しろ!!」
妖魔に、言葉が、通じるか!
俺は、ため息をつき、ベルトラムと共に、前線に立つ。
アデナは、いざと言う時の為に、回復魔法の準備!
ヤファは、攻撃魔法で、後方支援!
案の定、エレズは、ゴブリン達に、袋叩きにあっている。
ヤファの攻撃呪文で、数体のゴブリンが倒れた。
そのすきを狙って、俺とベルトラムが、神速の速さで、ゴブリン達を、薙ぎ払ってゆく!
本当、勘弁してくれ!
何とか、この爆弾を持って、パルーの村まで、行かなくちゃならないとは……!
俺が、最後の一匹を倒していると、ベルトラムが、般若の形相で、ぼろぼろの、エレズを、乱暴に、引きずり立たせていた。
「馬鹿野郎!!手前一人が、死ぬんだったら、かまわねえが!俺達を、巻き込むんじゃねえ!!」
「君こそ、まだ分からないのか!僕達は、シーフに成りに、王都に行くんじゃないんだぞ!妖魔であろうと、正々堂々、戦うべきだ!!」
「無策で突っ込んで、何が、正々堂々だ!!お前は、もっと、戦術を理解しろ!!」
「僕が!勇者なんだ!僕が!リーダーなんだ!!なんで、誰も、僕の言う事を聞かないんだ!!」
「手前の我が儘聞いていたら、皆、死んじまうよ!!それに、今の、俺達のリーダーは、ジャショウだ!勇者は、ジャショウなんだよ!!昨日、お前が、押し付けたじゃねえか!!」
「違う!勇者は僕だ!!皆が、勝手な事をしなければ、僕が!勇者で居られたんだ!!」
やれやれ……。
胃が、キリキリする。
この、不発弾を抱えて、俺達は、本当に、パルーの村まで、到着できるのか……?




