表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
現実と妄想の狭間で
1545/1794

見えない影

 やれやれ……。

 結局、エレズ達は、パンをかじって、飢えを凌いだ様だ。

 朝の四時……。

 俺は、仮眠を取り終え、活動を始める。

 ヤファとアデナは、すぐに起きて、俺の手伝いを始める。

 この子達は、良い子なんだがなぁ……。

 どうにか、エレズ達から離し、過酷な運命から、解放してやりたいのだが……。

 それも、存外、どうにかなるかもしれぬ。

 昨日から、俺達の後を追う者が、気配を殺し、見張っている様だ。

 俺は、追跡者の方に向かって、にこやかに笑い、手を振ってみる。

 更に、身を隠した。

 妖魔では無いな。盗賊の類でも無い。

 どちらであっても、襲う機会は、十分あった。

 成程な……。

 いくら、勇者と言う称号を持つ者とは言え、子供達だけで、この様な旅をさせるとは、考えづらい。

 しかも、勇者とは、国にとっても、大きなステータスだ。

 替えの利く、道具ではあるが……。

 数がそろえば、他国に対して、優位な立場で居られる。

 まあ、俺の、憶測であるが……。

 国王、ルキウスと言う人物が、どう言う人物か、俺は、まだ、知らない。

 ハラ婆さんの話では、寛大で、情に脆い人物だと言う。

 故に、エレズの、浅はかな訴えに対しても、一々、対応したのだろう。

 しかし、まあ……。

 昨日からの、エレズ達の言動が、王の耳にも、筒抜けに成っているとは、エレズ達は、知る術も無い。

 俺も、教えてやらないしな。

 さてと……。

 エレズ達を、叩き起こして、さっさと、旅の続きを、するとしようかねぇ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ