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天翔雲流  作者: NOISE
喰らうは誰か……?
1515/1794

行き詰まり、行きつく先は……!

 行き詰れば、人は、出口を求める。

 当然、頭を悩ませていたのは、俺達だけでは無かった。

 当事者である、件の貴族達も、統制のとれぬ民を抱え、日々、やり場の無い怒りを募らせ、迷走する事となる。

 国にも頼れず、団結した民達は、力で、抑え込む事も出来ぬ。

 その事実が、奴等を、暴走させる事と成ったのだ。

 五地区で共謀し、エネス地区への、宣戦布告……!

 遂に、スターリーの街内で、一つの争いが、勃発する事と成ってしまったのだ。

 ヨセフを退き、王位簒奪を目論む、悪しき簒奪者……!

 誰でも無い!

 俺の事を、言っているのだ。

 阿呆な、奴等だ。

 俺をターゲットに、襲撃は、速やかに行われた。

 奴等は、改心して、エネス地区と足並みを揃え、スターリーの民の為に、尽力を尽くしたいと嘯き、大量の、貢を入れたと言う馬車を従え、我が屋敷へと訪れたのだ。

 愚かな連中だ……。

 既に、奴等の計画は、俺やヨセフの耳にも、入って来ている。

 馬車の中には、精鋭五十名の、戦士達。

 屋敷の入ったと同時に、一斉に現れ、子供達を、人質に取ろうというのだ。

 許せる筈が無い!

 子供達は、既に、屋敷の中へ……。

 門を守る、イフリートとラーマが、素知らぬ顔で、馬車を、中庭へと通す。

 時は満ちた!

 俺は、貴族達を睨み、冷淡に笑う。

「覚悟は、出来ているのだろうな?」

 震える貴族達……。

 俺に睨まれ、蛇に睨まれた蛙の様に、冷や汗を流し、俯き震える。

 どうにか、声を振り絞り、

「ジャショウ殿下におきましても、ご壮健のようで何よりです……」

 俺を、殿下と呼ぶか?

 なんと、白々しい!

 俺は、凶悪な笑みを浮かべ、

「残念だが、全て、筒抜けだよ……。戦は始まった!貴様等の屋敷には、既に、我が兵が、制圧に向かった所だ!お前達も、ここで死ね!!」

 俺は、馬車に向かって、紅蓮の炎を放つ!

 燃え盛る馬車から、何人もの男達が、火だるまになって、転げる様に、飛び出してくる。

 それと同時に、イフリートとラーマが、気焔を纏う!

 残りの馬車も、イフリートの炎で、焼失する!

 炎の中で、何人もの男達が、踊るように、もがき苦しむ。

 俺は、冷笑を浮かべたまま、

「さて……。お前達も死ぬか?」

 貴族達の腕が、一瞬で、空に飛ぶ!

 腕の次は足が!

 あっという間に、大地に転がり、貴族達は、芋虫の様に、身をくねらせながら、必死に俺の方を向く。

 火柱となった肉塊が、俺の姿を、煌々と照らす。

 俺は、微笑をたたえ、

「言い残す事はあるか……?」

 俺の問いに、貴族達は、涙や涎、鼻水を垂らしながら、

「ど、どうか、ご慈悲を……!」

 男達の首は、ラーマの一刀のもとに、宙へと浮かんだ。

 愚かな連中だ……。

 さて、これで……。

 スターリーの街も、風通しが、良くなる事であろう……。


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