分からぬ故の過ちか……。
合同会議とやらは、本当に、無意味なモノであった様だ。
全員、欠席するつもりだったらしいが。俺以外の領主達の処には、日に何通も、書状が送られ。それでも断ると、屋敷にまで現れ、出席を、求められたそうだ。
身分を忘れ、必死に頭を下げる彼等に、同情してしまったのだとか。
取り敢えず、出席するだけは、したそうだが。
結果は、最悪……。
エネス地区の暴走を止める為、今こそ、手を取り合って、助け合う時だと。
そのセリフを聞いた時、だれしも、来た事を、後悔したとか。
長々と、俺の事を非難し。商業、工業に関しては、自分達が、管理するから、俺に惑わされず、任せて欲しいと。
この時点で、アルブレッドは怒り、会議から、退出した。
そのまま、他の統治者も、呆れかえり、アルブレッドを追う様に、去って行ってしまったそうだ。
する気は無いが、擁護し様が無い。
現状、彼等は、最悪な状況にある。
俺一人を、悪者にする事によって、現状を、打破しようとしたのだろうが……。
逆に、多くを、敵に回す結果と、成ってしまった。
現在、エネス地区は、スターリーの街を牽引する、巨大な、組織と成っており。スターリーの街の、生命線だ。
そして、それを束ねているのは、俺と言う存在。
前回の様に、俺を、退かせてしまえば、各地区、大きな打撃を受けてしまう。
その事実を、例の貴族達を除けば、皆、よく理解しているのだ。
それを除いても、年末の合同会議で、無能をさらした、あの貴族達に、何を委ねると言うのだ?
自分の地区すら、まともに統治出来ない癖に、他の地区にまで、干渉しようとは、おこがましい話だ。
皆、怒りを通り越して、呆れている。
やれやれ……。
どうすれば、彼等は、理解出来るのだ?
今、やるべき事は、自領の発展。
スターリーの街全体で、何かを統括し、管理する仕事は、ヨセフ達の。国の為すべき事なのだから……。




