表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
喰らうは誰か……?
1507/1794

一年の猶予

「ジャショウ君。ヨセフ国王陛下が、お呼びに成っております。先程、王宮の方から、使者が参りました」

「今度は、何だ……?」

 俺の横で、エローラと並び、ヨシカが、肩をすくめる。

 ヨシカは、何かを知っている様だ。

 訝しげに思う、俺の顔を見て、

「また、下らない案件で。それでいて、無視の出来ない話ですよ。まあ、兄上の、愚痴を聞いてやって下さい」

 また、どうせ、例の貴族絡みの話か。

 面倒臭い……。

 俺もまた、不快感を隠せず、ヨシカと共に、王城へと向かう。

 城へと行けば、門兵達が、俺達を見て、苦笑いを浮かべる。

 俺達に向かって、敬礼し、

「本当、参ってしまいますよ……。同僚は、あの騒動の時、アッカ地区の警備に出動したのですが……。エネス地区を相手に、命など、賭けていられないと、愚痴っておりました。正直、我々では、命が幾つ有っても足りません」

「ああ。俺達も、君達と矛を交える事は、したくは無いな。同僚にも、伝えておいてくれ。私も、目を光らせておくから、君達も、例の貴族達には、注意をしておいてくれと」

「はっ!既にまた、あの者達は、下らぬ讒言を、言いに参りましたよ。本当に、ヨセフ国王陛下も、何故、あの様な者達を、相手にするのか……?理解に苦しみます」

「まあ、そう言うな。あの者達とて、所詮、形だけではあるが、スターリーの街の、一地区を任されている領主だ。無視する訳にもいくまい。また、何をしでかすか、分からないからな。ある意味、君達の為だ」

「はぁ……。そうですね……。私達も、あの様な者達を守り、ジャショウ様達と、戦いたくはありません」

「まあ、そう言う事だ」

 ヨセフ達には悪いが、あいつ等に、一年間の猶予を与えた事は、愚策だったな。

 さて……。

 また、ヨセフの、愚痴でも聞きに行くとしようか……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ