今年一年も、もうすぐ終わる
エルカ達を、天界へと送り返す。
アルカとトルカは、涙を浮かべ、
「ジャショウ兄様、ずっと、一緒に居てぇ!」
「トルカを、ぎゅっとして欲しいのだ」
「はいはい。また、ちょくちょく、遊びに来るから、良い子で、神様をするんだぞ?」
エルカも、涙を溜めて、俯いている。
俺は、優しく抱きしめ、
「そんな顔をするな。また、遊びに来るから」
「お兄ちゃぁん!!」
「おお、良し良し。エルカは、お姉ちゃんだから、二人の事を、よろしく頼むぞ?俺も、エルカ達のお兄ちゃんだから、守ってやるからなぁ」
「うん!うん!」
神として生まれたこの子達には、寂しい思いをさせてしまうな……。
俺は、順繰りに、三人を、優しく抱きしめる。
人々は、自由に、神を、思い描く様に成った……。
この、第三階層も、賑やかに、成るだろうなぁ……。
何だかんだ言って、母さん達が、エルカ達の面倒を、見てくれている様だ。
エルカ達も、よく懐いている。
天界は、大丈夫だろう。
問題は、下界……。
スターリーの街の方だ。
あの、貴族達、自分達の地区から、人民達が流出するものだから、慌てふためいている様だ。
仕舞いには、
「我が地区の、利権を侵害している!」
と、騒ぎ、エネス地区に、賠償金を求めて来た。
まあ、ガッツを始め、民が激昂し。ヨセフの奴にも、一喝され、今後、エネス地区への干渉を、固く禁じられた。
何度、禁じられれば、こいつ等には、分別と言うものが、分かると言うのだ?
彼等には、地獄のような一年に、成る事だろうなぁ。
まあ、俺には、関係無いが……。
はてさて……。
俺も、仕事に、戻ろうかねぇ……。




