表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
喰らうは誰か……?
1489/1793

女は強し!

 さて……。

 今の俺は、人間だ!

 誰が、何と言おうと、一つの個として、存在している。

 しかし、朧と融合し、イザナミが目覚め。αが覚醒した。

 俺の頭の中は、大賑わいだ。

 その中に、イヴとリースが加わり、遠慮を忘れ、様々な、要求を突き付けてくる。

 朧は、甘い物を食べたがり。

 イザナミは、娯楽を要求する。

 そして、αは、子供達と遊べと、せがんで来るのだ。

 まあ、大体の願いは、イヴとリースが、俺に代わって、叶えているのだが……。

 堅牢から、ケーキを取り出し。俺の頭の中で、お茶会が、開かれている。

 イヴが、気を利かせ。俺の頭の中では、映画も、上映され続けている。

 ハッキリ言って、俺の頭は、容量不足で、どうにか成ってしまいそうだ。

 俺が、必死に、仕事をしていると言うのに、こいつ等、遠慮を知らない。

 αとイザナミは、幼い朧を可愛がり。俺にも、育児を、要求してくる。

 今の時世、男も、家事や育児を、率先してやるべきだと、説教され。現実でも、頭の中でも、仕事の合間に、子供の面倒を見ながら、しみじみと、休みを欲す。

 ああ、休みたい……。

 いや、育児が嫌だとか、そう言う訳じゃ無いのだぞ?

 頭の中の、朧や。現実世界の、センカ達は、とても良い子で、可愛いし。遊んでいると、心癒される。

 しかし……。

 しかしだ!

 二十四時間、年中無休で、仕事と家事を、両立する!

 世の、お母様方は、本当に、凄いなぁ……。

 俺に言わせれば、世のお母さま方は、神の領域を超えている!

 共働きが主流の昨今。お母様達は、家族の為に、家事を行い。その上で、仕事にまで行く!疲れて帰って来ても、子供や旦那の面倒を、しっかり見ている!

 俺の周りで言うと、シルフィーさんなんて、良い例だ。

 朝早くに起きて、サレムとロコの朝食を作り、洗濯も済ます。その上で、朝早くから、子羊の嘶き亭に出勤し、ちょっと気弱なキリカを助け、ギルドの酒場を、切り盛りしているのだ。

 まったく……。

 あんな姿を、見せられれば、俺も、泣き言が言えないじゃ無いか。

 俺なんか、ネムを始めとする、メイド達に助けられ。その上、キッカ達にも、助けられている。

 キッカも、朝早くからの、出勤だと言うのに、メイド達に混じって、子供達の服を洗ったり。俺と一緒に、朝食を作ってくれている。

 こうして見ると、男なんかより、女性の方が、しっかりしている上に、強い生き物なんだと感心する……。

 なんて、考えていると、

『その通りじゃ!もっと、わらわ達を、敬う事じゃな』

『うふふふ……。貴方も、漸く分かったのね?もっと、女性を、大切にしなさい!ただし!女の人に、ルーズに成れと、言っている訳じゃ無いわよ?尊重し、感謝しなさいって言う事!』

『その通りじゃ!女子を前で、鼻の下を伸ばしていたら、わらわ達が、容赦せぬぞ?』

 αとイザナミめ……。

 好き勝手、言ってくれる……。

 俺とて、近い事を、やっているのに……。

 褒めてとは、言わないが……。

 もう少し、労わってくれても、良いじゃ無いかなぁ……?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ