異形の影達
ホレスの奴も、俺達の目を盗んで、よくもまあ、暗躍したものだ。
俺達の影……。
正確に言うと、少し前の俺と、拮抗する力を持つ、化け物達の、軍勢だ。
ホレスの言う通り、俺が、イレギュラーであっただけで、全ての者が、人の形をしていない。
その方が、俺としては、やりやすいのだが。
凶悪な瞳で、俺を睨み。俺達を、喰らおうとしている。
先ずは、四匹か……・
時空を歪め、俺に、襲い掛かる!!
「儚いなぁ……」
力が、力で有る内は、俺達に、敵う筈も無く……。
「ぐっ!?グゲッ!?」
我等の一部に、吸収される。
「ご馳走様でした」
十三の影の内、四つの影を喰らい、俺は、凶悪な笑みを浮かべる。
さて、どうする?
残りの、九の分身は、静かに、闇に溶け込み、何処かへと、消えて行った……。
力量を測る、知性もあったか。
さて……。
次が、本番と、成るんだろうなぁ……。
俺の頭の中で、脳内会議が始まる。
朧が、無邪気に、
「僕、パフェ食べたい♪」
主題を、分かっているのだろうか?
他の者達も、
「これ!邪聖よ!わらわと言う者がありながら、他の女子に、うつつを抜かし過ぎじゃ!」
イザナミさん……。
俺は、女に、うつつをぬかしたりして居ません!
αはαで、
「また、パーティーをするのでしょう?ミネ達は、元気にしているかしら?」
αさん……。
年末にも、各王族集まって、宴会をしたばかりでしょう?
兎に角、今は、影達の、対策をだなぁ……。
「大丈夫だよ♪全部、食べちゃえば良いんだよ♪」
「うむ!全てを喰らえ!お主なら、出来よう?」
「慢心は、よろしくないですけど。私達に、超えられない壁など、存在しませんね♪」
左様で、ございますか……。
やれやれ……。
主導権は、俺にあるんだが……。
それってつまり、全て、俺が、やらなくてはならないと言う事か……。
まったくもって、面倒な話だ……。




